研究課題/領域番号 |
03F00153
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中村 玄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授
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研究分担者 |
SINI Mourad 北海道大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 海洋音響散乱 / エバネッセンモード / 接合梁 / 損傷 / 非破壊検査 |
研究概要 |
海洋音響の散乱では、いわゆるエバネッセンモードの存在により散乱波の遠方場は、散乱源の情報を十分に伝えるものとは言い難い。また、実際の海洋音響の散乱において散乱源の同定に使われる観測データは散乱波の近接場を用いることが多い。そこで散乱源の再構成が可能な二種類の近接場の観測データを提案し、これらの観測データから散乱源を再構成する手続きを与えた。そのうちの一つはエバネッセンモードの存在を回避できるが、実用性に乏しい観測データである。もう一つの観測データは、実際の観測データを数学的に理想化したものであり、エバネッセンモードの存在さえ回避できればこの逆解析手法は実用的に有望とおもわれる。今後は、この研究の発展として波数の二乗を複素化した場合を考えることによりエバネッセンモードを回避し、この場合に散乱源の再構成手続きを与えたい。 道路の橋などにみられる鉄材とコンクリートがボルトで接合された梁は、橋を長年使用している間に接合部分が壊れていく。すなわち梁に損傷が生じる。この損傷の程度を調べるのは橋の安全管理上重要な問題である。この間題に関して通常よく使われる非破壊検査法の数理的な基礎づけを与え、損傷部分を正確に同定する方法を与えた。今後は、この理論に基づいて数値実験を行い、この理論の有効性の検証と実用化を計りたい。
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