研究課題/領域番号 |
03F00719
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
山口 真史 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 教授
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研究分担者 |
EKINS?DAUKES Nicholas John 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | III-V族化合物 / 量子井戸構造 / ナノ構造 / ヘテロ構造 / 多接合構造 / 太陽電池 / シミュレーション / 放射線損傷 |
研究概要 |
格子不整合系のn+/p- InGaPの放射線耐佳に関する研究を行い、量子効率の計算モデルを用いて両接合面のキャリア密度を求めた。その結果、低ドープInGaPよりも高ドープInGaPの方が急速にキャリア消失が進むことが明らかになった。本研究から得られた成果は、宇宙用の耐放射線性高効率太陽電池を開発する上できわめて重要である。また、今後の展開として、急速なキャリア消失機構を理解することが必要であり、両接合面のキャリア密度を求める実験技術はIII-V族太陽電池の研究に新しい扉を開くものである。 さらに現在は集光型III-V族太陽電池の発電量計算モデルを開発中である。計算モデルは集光型太陽光発電システムにおける各パラメーターを、太陽電池のデバイス物理と、モジュールに入射した太陽光スペクトルの正確な予測値からシミュレートすることが出来る。この計算モデルは他の研究所からも注目され、米国および英国の研究者達との共同研究が始まった。計算モデルの完成は2004年夏を予定しているが、すでにIII-V族多接合太陽電池のスペクトルミスマッチに関する興味深い結果が得られている。 新量子ナノ構造高効率太陽電池を検討し、米国の研究者と協力関係を築いている。光起電力効果と光学冷却を組み合わせ、Shockley-Queisser限界を超える新しいデバイスを提案した。さらに計算モデルを改良して、より広範囲なパラメーターを用いることで、本デバイスの限界効率を計算可能とした。 歪バランスGaAsP/InGaAs多重量子井戸構造の多接合太陽電池への適用を検討した。その結果、多接合太陽電池の効率向上のためには、曲線因子の改善が重要であることが分かった。 今後は、多重量子井戸構造を用いた1.4eVおよび1.0Vサブセル構築の必要条件について検討を行う。
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