研究課題/領域番号 |
03F03017
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
斉藤 照子 東京外国語大学, 外国語学部, 教授
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研究分担者 |
NANG MYA KAY KHAING 東京外国語大学, 外国語学部, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ミャンマー / 労働力移動 / 農村経済 / プッシュ要因 / 農村調査 |
研究概要 |
2003年10月上旬ヤンゴン管区に隣接しているバゴー管区タナッピン郡タッカネイン村落集(以下「T村」)および2004年8月上旬バゴー管区ウォー郡ポーザベー村(以下「P村」)において調査を実施した。 T村の人口は1370人(一世帯構成員4.6人)である。全世帯数299のうち農民世帯が172(57.5%)でその他の127世帯(42.5%)は農地なし世帯となっている。農地なし世帯が従事する仕事内容は、一年通して雇われる農業労働者が30世帯、短期間しか雇われない季節農業労働者(日雇い農労も含む)70世帯、非農家27世帯となる。T村の農家49世帯、季節農業労働者20世帯、日雇い労働者20世帯、合計89世帯に対して調査した。その結果、1988年以降のT村からの流出者23世帯(25.8%)のうち15世帯が農家で、その他の8世帯は非農家である。移動者の7割(17世帯)は「仕事を求めて」移動している。 また、P村には603世帯あり、そのうち320世帯(約53%)が耕作権をもつ農家で、残りの283世帯(約47%)が農地をもたない世帯で、その多くは日雇い農業労働者である。この村の特徴は農家の約7割が6〜10エーカーの農地を耕す世帯で占めていることであり、このような小規模農家では季節農業労働者を必要最低限(年に4ヶ月間)しか雇わない。また、村内における非農業の職種も極めて少なく、例えあったとしても雨季の間のみ川で魚を取って売るぐらいのものである。このような事情のため全世帯の約1割の世帯から首都ヤンゴンとタイとの国境の町ミャワディやメーソットへ出稼ぎ労働者として移動している。 以上の2箇所の調査村から労働力を押し出している要因として次の6点が考えられる。(1)現金化の進行、(2)農村内所得格差、(3)非農業職種の欠如、(4)農業の政策的問題、(5)有効な補助金制度の必要性、(6)地理的問題が挙げられる。
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