研究課題/領域番号 |
03F03308
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
海老塚 豊 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授
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研究分担者 |
LI Aiying 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 放線菌 / 抗生物質 / 生合成 / 遺伝子工学 / ゲノム |
研究概要 |
放線菌Streptomyces sp. AM-7161の生産するメダマイシン(MED)の生合成遺伝子クラスターの機能解析に取り組み、以下の3点に関して検討した:1)立体化学制御遺伝子med-ORF12の機能解析;2)MED生合成遺伝子発現制御に関わる可能性あるmed-ORF10の解析;3)代謝工学に向けたMED生合成に関与するデオキシ糖生成酵素群の多重発現系の構築。まず1)に関しては、MED類縁抗生物質アクチノジン(ACT)の関連遺伝子actVI-ORF1との相同性の高さに着目し、actVI-ORF1の欠損株を利用した相補実験による機能解析を進めた。その結果、MED生合成の中間体である(S)-DNPAを与える鍵還元酵素としてmed-ORF12産物が関与していることを証明することに成功した。2)抗生物質生合成遺伝子群の中には、データベース解析だけではその機能予測ができない遺伝子群が存在する。今回取り上げたmed-ORF10は多くの芳香族ポリケタイド系抗生物質の生合成遺伝子クラスターに共通して存在し、その重要性が指摘されつつも機能不明の遺伝子群に属する。本遺伝子に関してもACT遺伝子クラスターでの相同遺伝子actVI-ORFAの破壊体を利用し、各種プロモーター下にmed-ORF10を導入した発現ベクターを構築し、actVI-ORFA破壊体への導入によるACT生産性の度合を指標に機能を解析した。その結果、med-ORF10もactVI-ORFAと同様の制御機能を有する可能性があること、また、MED生合成の立体化学制御遺伝子の効率的発現に関与している可能性が示された。3)に関しては非天然型新規有用物質生産を指向した実験であるが、MED生合成に関与するデオキシ糖生成酵素群7種の多重発現ベクターを構築することに成功し、糖質関連化合物の代謝工学的応用研究の端緒を開いた。
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