研究課題/領域番号 |
03J00645
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
曽和 義幸 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員PD
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | べん毛モーター / 1分子計測 / ナノメートル計測 / 分子モーター / エネルギー変換 |
研究概要 |
本研究では、イオンの流れを回転運動に変換する分子機械であるバクテリアのべん毛モーター1個の力学特性を計測し、回転メカニズム解明の糸口をつかむことを目的としている。モーターの大きさは50nm程度であり、その動きを観察するためにポリスチレンのビーズを目印として用いる計測系を本研究では採用している。15年度に、ビーズを用いた回転計測に最適化した菌体の作成を行い、引き続き16,17年度では回転計測および解析を中心に行った。 モーターが低速で回転している条件を設定し、その動きを詳細に解析したところ、モーターの回転は滑らかに回転しているのではなく、離散的なステップ状運動の繰り返しによるものであることが明らかになった。ステップの大きさおよび周期性の解析を行ったところ、約14°を基本単位としていることが明らかになり、1回転中に26個のステップの素過程を持つことがわかった。この数はモーターがトルクを発生する際に重要であるFliGというタンパク質が26個重合したリング状構造をとることに由来していると考えている。これまで、ATPをエネルギー源とした分子モーターの研究で、ステップ状の変位を観察された例はあるが、イオン駆動のモーターで確認されたのは本研究においてが初めてである。また、モーター内におけるトルク発生部位の協同性を調べるために、2種類のタンパク質をモーターに組み込んだ条件で出力特性を計測した。その結果、トルク発生部位はそれぞれ独立に機能していることが明らかになった。
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