研究課題/領域番号 |
03J02019
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
水産学一般
|
研究機関 | 独立行政法人水産総合研究センター |
研究代表者 |
杣本 智軌 水産総合研究センター, 養殖研究所, 特別研究員
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 細胞傷害性T細胞 / クローンギンブナ / TCR / CD8 / ウイルス / 魚類 / 細胞性免疫 / 細胞傷害能 / 魚病 / ギンブナ / ウィルス |
研究概要 |
我々はクローンギンブナ(S3n)とS3n由来株化細胞を用いることにより、ウイルス感染細胞に対する抗原特異的な細胞傷害活性(CTL様活性)の誘導に成功している。本研究では、この抗原特異的細胞傷害活性を有するエフェクター細胞の性状を明らかにするため、(1)ギンブナT細胞マーカーの同定、及び(2)ウイルス特異的CTL様活性とT細胞マーカーの発現量との相関を調べた。 (1)まず、我々はCTLの重要な表面マーカーとして知られているT cell receptor beta (TCRβ)鎖とCD8α鎖の遺伝子のクローニングを行った。その結果、他の脊椎動物と高い相同性を持つギンブナTCRβとCD8αの同定に成功した。これらの遺伝子はT細胞が存在すると予想される臓器(胸腺、腎臓、脾臓、末梢血)で強く発現すること、また、同種異系(allogeneic)の鱗を移植したギンブナで強く発現することが明らかとなった。以上の結果はこれらの遺伝子がギンブナのCTLマーカーとして有用であることを示している。 (2)次にウイルス感染細胞に対する特異的細胞傷害活性の担当細胞が哺乳類のCTLに相同するものかを調べるため、ギンブナ白血球を4つの細胞群に分け、ウイルス特異的細胞傷害活性及びT細胞関連レセプターの発現量との関係を調べた。その結果、CD8α及びTCRβを強く発現しているsIg陰性リンパ球が含まれる細胞群のみがウイルス特異的傷害活性を有することが明らかなった。以上の結果から、魚類でも哺乳類と同様にウイルス抗原特異的細胞傷害活性を有するエフェクター細胞は、sIg陰性のリンパ球で、TCRβ、CD8αを発現していることが示唆された。
|