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イタリア・ファシスト政権下の喜劇映画にみる大衆視覚文化

研究課題

研究課題/領域番号 03J04428
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 美学(含芸術諸学)
研究機関京都大学

研究代表者

室崎 美紀 (石田 美紀)  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2003 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードイタリア / ファシズム / モダニズム / 映画 / 植民地 / 植民地表象 / 視覚文化 / ハンガリー / コロニアリズム
研究概要

前年度に引き続き、ファシスト政権下にアフリカ各地の植民地(リビア,エチオピア,ソマリア)において製作された映画を重点的に調査した。とりわけ、砂漠が占領地の大部分を占めるリビアにおいて製作された作品の分析に傾注した。その理由は以下の二点にある。
まず、当該作品群がファシスト・イタリアの推進する、植民地支配の安定と国民的メディウムとしての映画産業の整備という「近代化」の達成を計るうえで、重要なテクストであること。
次に、圧倒的な光量が所与の条件としてある砂漠にてロケーション撮影されたフィルム群の視覚的肌理が、視聴覚表現媒体である映画が当時達成し、洗練された、スタジオにおける三点証明が生み出す「白く輝く」視覚的肌理が担った文化的意義を考察するための理想的な参照項となること。
以上の二点をテクスト分析の主軸とし、リビア砂漠で撮影された劇映画をニュース映画における砂漠表象と照合させ以下の結論を導きだした。
砂漠のシーンにてはからずも溢れた白い光はファシスト・イタリアが求める植民地他者表象を大きく裏切り、植民地経営という近代化プロジェクトの限界を予言したものであること。
さらに砂漠表象分析から導きだされたこの結論を多角的に掘り下げるために、1930年代半ばから建築の分野で盛んに討論れていた「地中海性」の動向とリンクさせ、「遅れていた」はずのリビアが、ファシスト・イタリアにとって未来をも先取っていた空間であったことを論じた。
以上の結果は、「ファシスト政権期イタリア映画における「白」の視覚、「白い電話」と白い砂漠」(『美学』第56巻第二号(通号222号)41-54頁)に発表した。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 文献書誌 (3件)

  • [雑誌論文] ファシスト政権期イタリア映画における「白」の視覚-「白い電話」と白い砂漠2005

    • 著者名/発表者名
      石田 美紀
    • 雑誌名

      美学 第56巻二号(通号222号)

      ページ: 41-54

    • NAID

      110006383271

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [文献書誌] 石田 美紀: "小さき国民映画同士の交流 1930年代のローマ-ブダペシュト"ユリイカ. 10月号. 230-231 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 石田美紀他: "10ミニッツ・オールダー 公式読本"エスクァイア マガジン. 100 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 石田美紀他: "シネ・アーティスト伝説"フィルムアート社. 205 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2024-03-26  

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