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「満洲経験」の歴史社会学-中国東北地区における被植民者の記憶の政治学

研究課題

研究課題/領域番号 03J04522
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関京都大学

研究代表者

坂部 晶子  京都大学, 大学院・人間・環境研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2003 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード満洲 / 植民地 / 記憶 / 中国東北 / 労工 / 開拓団 / コメモレイション / 万人坑 / 博物館
研究概要

日本が「満洲国」というかたちで植民地侵略を行った中国東北地区をとりあげ、地域に残された植民地の記憶が、新中国成立以降の地域社会のなかでどのように再編成されてきたのかを、歴史資料館、記念館の展示形式や、聞きとり記録、また当事者からライフヒストリーの聞き取りといった作業をとおして実証的に解明するという本研究の目的にむけて、本年度においては、中国東北地区においてこれまで収集してきたデータや資料の整理、また日本国内における補足調査を中心に研究が進められた。
中国関係資料としては第一に、黒竜江省東寧県で昨年収集された「満洲国」期の労働者(「労工」)への聞きとりデータの整理、分析を行った。第二に、中国では解放後以降長期にわたって、各省、市、県などのそれぞれのレベルで、植民地占領期の回想録や聞きとり調査の資料が「文史資料」というかたちで収集、編集されている。これらの資料は、日本での「満洲国」研究のなかではさほど重視されていないが、当事者の語りや記憶に注目する本研究にとっては重要な一次資料である。そのため「文史資料」のエクステンシブな収集と整理を行い、中国東北社会における「満洲経験」のティピカルな表現を抽出し、地域に残る植民地記憶の枠組みをとりだし分析した。
さらに、日本国内における補足調査として、長野県上山田町および泰阜村、飯田市等で「満洲開拓団」の出身母村での聞きとり調査を行った。「満洲国」奥地に入植させられた日本人開拓民は、「満洲国」期と戦後とをつうじて、他の日本人植民者に比べて、一般の中国東北社会と比較的かかわりが深かったといえる。彼らの体験談や視点をとおして、植民地社会における植民者-被植民者の関係性や植民地経験のその後の記念化のあり方を分析している。今年度の調査資料およびこれまでの研究データを総合して、植民地経験の記憶化の錯綜した諸相について、後述の論考のなかで総合的に分析を行った。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (2件) 文献書誌 (1件)

  • [雑誌論文] 「満洲」市民のアイデンティティ・クライシス-主として戦後の『作文』誌を題材として2005

    • 著者名/発表者名
      坂部 晶子
    • 雑誌名

      作文 第188号

      ページ: 30-47

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 歴史と国のはざまから-『中国残留日本人』の帰国以後2004

    • 著者名/発表者名
      坂部 晶子
    • 雑誌名

      月刊みんぱく 2004年5月号

      ページ: 10-11

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] 記憶と歴史--満洲縁故者の場合2006

    • 著者名/発表者名
      山本有造(編)
    • 出版者
      京都大学出版会(出版予定)(仮題)
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] 「満洲経験」の社会学--植民地の記憶のかたち2005

    • 著者名/発表者名
      坂部晶子
    • 総ページ数
      216
    • 出版者
      京都大学大学院文学研究科博士後期課程学位申請論文
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [文献書誌] 坂部 晶子: "中国東北地区における「満洲」にかんする記憶の表象-コメモレイション施設の展示をとおして-"ソシオロジ. 150号. (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2024-03-26  

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