研究課題/領域番号 |
03J05955
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
笠松 健一 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ボースアインシュタイン凝縮 / 超流動 / 冷却原子 / 量子渦 / ジョセフソン効果 / パターン形成 / 変調不安定性 / 2次高調波発生 / アルカリ原子気体 / レーザー冷却 / 磁気トラップ |
研究概要 |
(1)磁気トラップに閉じ込められた冷却原子気体の2成分Bose-Einstein凝縮体における集団励起状態と非線形ダイナミクスについて議論した。2成分が混ざり合った状況を仮定し、集団励起状態の中で単極-四重極モードとシザースモードに焦点をあて、流体力学方程式を解く事により励起振動数を評価した。これらの励起モードに対する揺らぎの非線形項まで評価することによって、2次高調波の発生条件とそれによる多彩な励起モード間結合の非線形ダイナミクスを数値シミュレーションにより示した。 (2)2成分Bose-Einstein凝縮体の異成分間の斥力相互作用が強い時におこる変調不安定性とそれに伴うパターン形成の非線形ダイナミクスを議論した。1999年にMITのKetterleらのグループによって行われた案験との詳細な比較を行い、Gross-Pitaevskii方程式の時間発展が実験結果と非常に良く一致する事を示した。生じた凝縮体のドメインは物質波のベクトルソリトン列とみなせる事を示した。 (3)回転ポテンシャル中の2成分Bose-Einstein凝縮体の内部状態を外場により結合した状況で実現する量子渦状態の構造を非線形シグマ模型を基にした変分解析と数値計算によって議論した。外場は凝縮体密度を表す擬スピンをスピン量子化軸に対して垂直に向ける働きをし、結果として非軸対称な構造を持つ渦分子状態が安定化する事を示した。この渦分子は擬スピン表示ではmeron(Mermin-Hovortex)の対と見なせる事を示した。
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