研究課題/領域番号 |
03J07196
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
物質変換
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高村 浩由 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ポリ環状エーテル / ガンビエロール / ブレベトキシンB / 全合成 / 構造活性相関 / 活性発現 / 類縁体 |
研究概要 |
ブレベトキシン、シガトキシン、ガンビエロールに代表される海洋産ポリ環状エーテルは、赤潮による魚介類の大量死やシガテラと呼ばれる大規模な食中毒を引き起こし、それらは世界中で深刻な社会問題となっている。しかし、自然界のこれらの化合物は微量成分であるため、天然物による生物学的研究は困難である。そのため、その詳細な生理活性発現機構の解明のためには化学合成による試料供給が必要である。本研究では、これらのポリ環状エーテルを化学合成的に供給し、生理活性部位や生理活性発現機構を解明し、中毒の予防や治療に関する研究に貢献することを目指している。昨年度、本研究者はガンビエロールの全合成を達成した。そこで、本年度はガンビエロールの構造活性相関に関する研究、並びに、ブレベトキシンBの合成研究を進めた。 1 ガンビエロールの構造活性相関に関する研究 まず、各種類縁体の合成を行った。ガンビエロールの側鎖部位の構造の異なるもの、ガンビエロールの二量体などの類縁体を合成したが、これらの類縁体は顕著な生物活性を示さなかった。 2 ブレベトキシンBの合成研究 まず、左セグメントの合成を行った。この部位を収束的、かつ効率的に合成することを目指し検討を行った結果、新規反応を開拓することに成功した。この方法を用いることで、ブレベトキシンBの左セグメントを収束的、かつ効率的に合成することができた。また、これと並行し、右セグメントの合成を行い、この部位の合成をグラムスケールで完了することができた。両セグメントの連結を行うことで、ブレベトキシンBの基本骨格を構築した。その後、官能基変換を行うことで、ブレベトキシンBの全合成を達成した。
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