研究課題/領域番号 |
03J09428
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 独立行政法人林木育種センター |
研究代表者 |
磯田 圭哉 独立行政法人林木育種センター, 育種部・育種工学課, 研究員
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | マイクロサテライト / 育種 / アカシア・マンギウム / カラマツ / アカマツ / AFLP / 品種 / 連鎖地図 / エンリッチメント法 / スギ / 熱帯産早成樹種 |
研究概要 |
平成16年度は、前年度に開発したマイクロサテライトマーカーの質の検証を行うとともに、いくつかの樹種について、育種的利用を試みた。マイクロサテライトマーカーに限らずDNAマーカーの中には、一見、同一遺伝子座にある対立遺伝子に見えるものがある。このようなマーカーはメンデル遺伝をしないため、遺伝育種的利用に問題を及ぼすことになり、あらかじめ排除しておくことが望ましい。 そこで、本研究の主要樹種であるアカシア・マンギウムに加え、我が国における重要育種対象樹種であるアカマツ、カラマツの3種について、自然交配家系もしくは人工交配家系を用いて、開発したマイクロサテライトマーカーがメンデル遺伝するかどうか検証した。その結果、アカシアについては、調べた全てのマーカーでメンデル遺伝を示し、ヌルアレルも見られなかった。これに対し、カラマツでは、メンデル遺伝はしていたものの、いくつかのマーカーでヌルアレルの存在が明らかになった。アカマツにおいては、多くのマーカーはメンデル遺伝していたものの、いくつかのメンデル遺伝していないマーカーが検出された。 遺伝育種的利用として、カラマツの品種識別法の開発および、アカマツ連鎖地図の作製を行った。カラマツとグイマツの雑種品種は今のところ数品種であるが、その優良性から今後も増加することが予想されており、確実な品種の識別法の開発が望まれている。今回、林木育種センター北海道育種場で開発された品種「北のパイオニア1号」を材料として交配親の特定を行い、この技術が品種識別に有効であることを確認した。アカマツ連鎖地図については、AFLPマーカーによるベースマップを作製し、そこにいくつかのマイクロサテライトマーカーを関連づけた。今後、より多くのマーカーによる連鎖地図を作成し、遺伝育種的利用を試みる。 今後、同様の手法を熱帯産樹種に適用することが可能と考えられる。
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