研究課題/領域番号 |
03J11377
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高月 香菜子 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 瞬目反射条件付け / 海馬 / 前頭前野 / シータ波 / 細胞外記録 / 小脳 / 長期抑圧(LTD) / マウス |
研究概要 |
本年度は、海馬、前頭前野を含む瞬目反射学習の神経回路モデルを新たに構築するための研究の第一歩として、米国マイアミ大学のStephen D.Betty氏の研究室に長期出向(平成16年4月〜平成17年3月)し、瞬目反射学習時の海馬、前頭前野における神経細胞活動記録を行った。海馬シータ波が瞬目反射条件付け学習時に前頭前野の神経活動に及ぼす影響を調べるために、シータ波出現時にCS+USを与えて条件付けした場合(Theta+)と、シータ波非出現時に条件付けした場合(Theta-)の前頭前野の神経活動を比較した。その結果前頭前野後部において、Theta+学習群のUSに対する神経発火はTheta-学習群のUSに対する発火に比べて増大していた。Theta+学習群のUSに対する神経発火はTheta-学習群と同程度であったが、Theta+学習群では学習試行全体を通じてCS終了後にCS提示時よりも発火が増大するのに対し、Theta-学習群では学習初期でのみCS終了後の発火増大が見られ、条件付けが進むにしたがってCS終了後はCS提示時に比べ発火が減少していた。またCSとUSをランダムに与える偽条件付けにおいてはTheta+偽条件付け群はCS、US両方に対する発火がTheta-偽条件付け群よりも増大していた。この増加はCSに対してはCS開始直後から見られるのに対し、USに対してはUS終了200ms後から見られ、US開始時の発火は同程度であった。今後は前頭前野の脳波や誘発電位、また小脳中位核の神経活動についてもTheta+学習群とTheta-学習群で違いが見られるかを調べることで、海馬シータ波が瞬目反射学習時に脳の他の領域に及ぼす影響、及び一般的な小脳-海馬連関メカニズムについて手掛かりが得られると考えられる。
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