研究課題/領域番号 |
03J11616
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中島 智彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | マンガン酸化物 / 室温巨大磁気抵抗効果 / ペロブスカイト型酸化物 / 磁気・伝導特性 / 結晶構造解析 / 電荷整列ドメイン観察 / Aサイト秩序型構造 / ランダムネス効果 / ペロブスカイト型Mn酸化物 / Aサイトランダムネス効果 / 巨大磁気抵抗効果 / 電荷整列転 / 電子相分離現象 / 金属秩序型Mn酸化物 / 軌道整列転移 / 電荷整列転移 / 電子相分離 |
研究概要 |
昨年度までにペロブスカイト型Mn酸化物の結晶構造におけるランダムネス効果を検討し、結晶を構成するイオンが規則配列するもの、無秩序化したものを合成条件を変えて作りわけ、構造・物性を調べてきた。その結果、同一組成を持つ物質の結晶構造の乱れの影響を定量的に理解することに成功した。また、電荷・構造の乱れを適切に制御したSm_<1-x>La_<x+y>Ba_<1-y>Mn_2O_6において室温で1000%を超える非常に大きなCMR効果を得ることに成功した。本年度はこの新規室温巨大磁気抵抗物質について、結晶中のランダムネスによって生み出される電子相分離状態に注目し、帯磁率測定・電気抵抗測定等のマクロな物性だけでなく、中性子線回折や電子顕微鏡観察によって磁気・電荷などの相間長が結晶中の乱れによってどのような変化をするか、形状・サイズを含めて検証し、ミクロスコピックな部分を明らかにする実験を行った。その結果、結晶中への乱れの導入が効果的に磁気抵抗効果発現に必要な電子相分離状態を実現させることを観察し、そのドメイン構造についても検証することに成功した。本年度は最終年度であるため、これまでの結果についてのまとめと成果の発信を精力的に行った。本研究課題名である「新規金属秩序型マンガン酸化物の構造・物性及びランダムネス効果」について、オーストリアで行われた強相関電子系の国際会議SCES2005で成果発表を行い、学術誌への掲載や博士論文として全体をまとめ、成果を発表した。
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