研究課題/領域番号 |
03J11882
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
乾 雅史 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | apelin / msr / fli / 血管 / 血球 / 心筋 / ツメガエル / 受容体 / OMP25 / アフリカツメガエル / OMP25蛋白質 / 神経形成 |
研究概要 |
私はDNAマイクロアレイの手法を用いてアフリカツメガエルの循環器系組織において発現する新規遺伝子を探索した。 Stage 12.5(後期原腸胚)、20(後期神経胚)、26(尾芽胚)のツメガエル胚を外科的に予定心臓血管領域とそれ以外に切り分け、それぞれからRNAを抽出してプローブを作成した。これらのプローブを我々の研究室でデザインされたXenopus 8kマイクロアレイにハイブリダイズさせて遺伝子の発現を比較した結果、予定心臓血管領域における発現量がそれ以外の領域よりも2倍以上高い遺伝子を172見出し、そのうち既知の配列との相同性の低い15遺伝子の部分配列を単離した。Whole-mount in situ hybridization(WISH)法によりそれらの遺伝子の発現領域を検討した結果、そのうち3遺伝子が発生過程の循環器系の組織で明らかな発現を示した。この3遺伝子の中の一つについて、私はその幼生期における発現パターンからAmiと命名し、詳細な発現パターンと発生における役割について解析した。Amiの予想アミノ酸配列はヒトComplement Factor D、マウスAdipsinと約47%及び42%の相同性を示したが、ツメガエル成体におけるAmi mRNQの発現にはこれら哺乳類ホモログの発現と異なる点が観察されたため、これらが相同遺伝子であるかを結論するには蛋白質機能の比較など更なる検証が必要である。発生過程のAmiのmRNAは神経胚の前方腹側及び沿軸領域、尾芽胚期の前方腹側領域に発現し、幼生期には形成過程の血管に沿った発現が観察された。この幼生期の血管に沿った発現はこれまでに知られているいずれのマーカー遺伝子よりも明瞭であり、この遺伝子の発現パターンから血管形成の前方から後方への経時的な進行や、腹側における左右非対称性を観察することができた。
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