研究課題/領域番号 |
03J50331
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
永尾 浩文 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 衝撃圧縮 / 超高圧 / ユゴニオ / 状態方程式 / レーザー / ダイヤモンド / 炭素 / 衝撃波 / 構造相転移 / ガラスレーザー / レーザー加速フライヤー / 時間分解ラマン分光計測 / 高出力レーザー / 時間分解ラマン分光法 / ポリテトラフルオロエチレン |
研究概要 |
大阪大学レーザーエネルギー学研究センターの激光XII号/HIPERレーザーシステムを用いたレーザー衝撃圧縮法によって、ダイヤモンドのテラパスカル領域における実験的な超高圧状態の測定を行った。激光XII号レーザーによって最大2200Jのレーザー光を発生させ、HIPERシステムによって最大9本のビームを同じ方向から集光照射することで、平面性の高い衝撃波を発生させることに成功した。この手法によって誘起された衝撃波をダイヤモンド試料内部に伝播させ、0.5〜2.0TPaの衝撃圧縮状態を測定した。本研究では、既往のデータ(590GPa)に対して3倍近い高圧力でのダイヤモンドの高圧状態の測定に成功した。得られた実験値と単結晶ダイヤモンドのバルク音速データを使い、衝撃波速度と粒子速度の直線関係を求めるとUs^<dia>=11.2+1.2U_p^<dia>という関係式を得た。この関係と、590GPaまでのPavlovskiiのユゴニオ圧縮曲線を2TPaまで外挿したもの、およびvan ThielとReeによって計算された理論的なユゴニオ圧縮曲線を比較すると実験誤差の範囲内で違いは認められなかった。これまでに提案された炭素の圧力(P)-温度(T)平衡相図上に実験値をプロットすると、サブテラパスカル領域では単結晶ダイヤモンドの、テラパスカル領域では液体金属炭素の衝撃圧縮状態を示していると推定された。また、単結晶ダイヤモンドから液体金属炭素への相転移に伴う体積変化が小さいことを見出した。衝撃圧縮状態の計測では、体積の微小な変化を捕らえることは難しいことから、最近の第一原理計算による超高圧下におけるダイヤモンドの融解曲線がP-T相図上で負の傾きを持つとされていることと本研究結果は矛盾しないことが明らかとなった。
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