研究課題/領域番号 |
04041097
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
野村 暢清 久留米大学, 比較文化研究所, 教授 (90036955)
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研究分担者 |
アンドレス ロペス グアダラハラ, アウトノマ大学・教養学部, 教授
山崎 将文 久留米大学, 比較文化研究所, 研究員
中別府 温和 宮崎公立大学, 人文学部, 助教授 (00155805)
猪又 徹 山口女子大学, 家政学部, 助教授
安元 正也 九州国際大学, 国際商学部, 教授 (80036988)
福間 利英 久留米大学, 医学部, 教授 (90125146)
的場 恒孝 久留米大学, 医学部, 教授 (80080670)
水波 朗 九州大学, 名誉教授 久留米大学・比較文化研究所, 研究員
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
25,000千円 (直接経費: 25,000千円)
1994年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1993年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1992年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | カトリック的思考 / コンパドラスゴ / ウィチョ-ル / ラカンドン / マヤ / 環境 / 寄生虫 / エヒ-ド / カトリシズム / エヒード / 婚姻形式 / 精霊観念 / 法慣習 |
研究概要 |
宗教と法と医療は太古以来密接に関係しあって展開してきている。野村はカトリシズムという宗教文化の中での時間、空間、さらにはコンパドラスゴなどの社会構造の分析及びそのメンタリティのあり方を観察し、われわれが日本で考えることの不可能なほどの特異な性格を人々がみな斉一に示していることを取り出した。ミケランジェロの絵画を使用しての分析により、カトリック的な思考の持つ特徴が明確な形で抽出された。そしてそのカトリシズムのメンタリティは近代医療とは対立するものを含んでいる。このようなメキシコの宗教文化の中での医療と法的な局面さらにはインディオの文化の姿を明確化することをとおして、この三者の関連を明らかにしようとしている。的場はメキシコ企業労働者の環境への反応の様態をとおして、この文化の性格と医療との関連について考察した。安元は精霊との連続体系の感覚を中心とするウィチョ-ル族の分析の中で、これらの諸力の関連を取り扱い、中別府は医療や婚姻場面で特徴的な姿をもつマヤ系の人々の思考と生活を中心としてこの三者の関連を明らかにした。猪又はラカンドン族にはじめて電気が入ったという実験場面を使用して、そこでの思考や行動様式の変容を明らかにし、山崎はマグダレ-ナでの憲法改正に基づくエヒ-ドの変容をとおしてメキシコの文化の動きを観察した。ロペスは具体的なウィチョ-ル地域での法的な事件の分析を行い、水浪はより全体的な法基本理念の問題をめぐってメキシコの法とローマ法との関連を明確化しようとしてきた。トミスムはカトリック法の理念と基本的に関わるものである。これらをとおして、メキシコにおける宗教と法と医療との関連の姿が少し明確化してきたように思う。
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