研究分担者 |
BERNARDI G. フランス, ジャックモノー研究所, 教授
郷 通子 名古屋大学, 理学部, 教授 (70037290)
吉川 寛 国立奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 研究科長 (70019876)
磯野 克己 (磯野 克巳) 神戸大学, 理学部, 教授 (70011640)
今西 規 国立遺伝学研究所, 遺伝情報研究センター, 助手 (80270461)
池尾 一穂 国立遺伝学研究所, 遺伝情報研究センター, 助手 (20249949)
斎藤 成也 国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 助教授 (30192587)
舘野 美男 (舘野 義男) 国立遺伝学研究所, 遺伝情報研究センター, 教授 (00202424)
DOOLITTLE R. 米国カリフォルニア大学, サンディエゴ校, 教授
KAFATOS F.C. 欧州分子生物学研究所, 所長
長谷川 政美 統計数理研究所, 教授 (60011657)
北上 始 富士通研究所, 研究員 (50234240)
鵜川 義弘 農水省農業生物資源研究所, DNA管理情報科, 科長 (20232803)
BAIROCH Amos ジュネーブ大学, 教授
FUCHS Rainer 欧州分子生物学研究所, EMBLデータライブラリー, 研究員
OSTELL Jim 米国国立バイオテクノロジー情報センター研究所, 研究員
山崎 由紀子 国立遺伝学研究所, 遺伝情報研究センター, 助手 (00239956)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 26,000千円)
1994年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1993年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1992年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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研究概要 |
国際DNAデーターベースは、現在3カ所(欧州:EBI,米国:NCBI、日本:DDBJ)のDNAデータバンク間で国際協調をとりながら構築・運営されている。このような状況の中で日本のDNAデータバンクの運営をさらに向上させるため、本年度の調査研究の主な目的を、以下の3点とした。(1)毎年定期的に開催されている国際DNAデータバンク実務者会議と国際DNAデータバンク諮問委員会に出席し、欧米のDNAデータバンクと国際DNAデータベース共同構築に関する意見交換を行なう。(2)欧州および米国のDNAデータベース利用の実態を調査する、(3)フランスの生命情報学データベース研究者を日本に招聘し、日本DNAデータバンクにおける生命情報学データベースの技術評価と運営調査を実施する。 国際DNAデーターバンク実務者会議と国際DNAデータバンク諮問委員会が、本年度の終了したあとの、平成7年4月に合同で開催されるという日程の変更があったため、目的(1)はそのままでは達成できなかった。そのかわり、8月と2〜3月に米国のデータバンクを訪問し、また11月に欧州のデータバンクを訪問して、実務者協議を行なった。この結果、米国2DNAデータバンク(NCBIとNCGR)の対立の状況と、欧州DNAデータバンク(EBI)の順調な発足についての貴重な情報が得られた。 米国のDNAデーターバンクのひとつはニューメキシコ州サンタフェにあるNCGR(National Center for Genome Resources)である。ここは、かつてロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory)でGenBankプロジェクトを担当していた人間を中心にして、GSDB(Genome Sequence DataBase)の構築が昨年夏に始められた。DOE(米国エネルギー省)がGSDBプロジュクトに資金援助していることやその名称などから、当初われわれはNCGRを米国の国立機関の一つであると考えていたが、今回、NCGR関係者のくわしい説明を受けた結果、NCGRは私企業のひとつにすぎないことが判明した。一方、もうひとつのDNAデータバンクであるメリ-ランド州ベセスダのNCBI(National Center for Biotechnology Information)では、David Lipman所長ほか、Dennis Benson,James Ostell氏らと情報交換を行った。NCBIとNCGRとの関係についてくわしい議論をしたほか、現在開発中のSequin(Authorinの後継ソフト)や、サービスを開発したWWWによるデータサブミッションシステム "Bankit!"の説明を受けた。 英国ケンブリッジ南方のヒンクストンにあるEBI(European Bioinformatics Institute;欧州生命情報学研究所)は、EMBL(European Molecular Biology Laboratory;欧州分子生物学研究所)の支部として、1994年3月に創立された。われわれが訪問した1994年11月には、EBIはまだプレハブ建物に入っていたが、現在 "Genome Park"の敷地内に建物を新築中である。 "Genome Park"には、EBIのほかに線虫やヒトゲノム計画を推進しているサンガーセンター、英国ヒトゲノム地図作成資源センターが本拠をおいて活動している。EBIとの実務者協議にEBIからは、Michael Ashburner教授(研究部門担当の副所長)ほか5名が参加した。アクセッション番号配分の確認、データ交換方法の変更、データエントリ-フォーマットに関する変更、増大するサブミションに対応するためのアクセッション番号システムの変更、米国の2データバンク並立に対するEBIとDDBJの協調対応、などについて意見が交わされた。 また、フランスのジャックモノ-研究所からベルナルディ教授を1994年12月に招聘し、日本DNAデータバンクにおける生命情報学データベースの技術評価と運営調査をした。
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