• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

南インドにおける乳癌の発生要因についての疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04042014
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分がん調査
研究機関愛知医科大学

研究代表者

佐々木 隆一郎  愛知医科大学, 医学部, 教授 (80131241)

研究分担者 SUKUMURAN M.  Cancer Institute(癌研究所), 医員
GAJALAKSHMI シー.ケイ  Cancer Institute(癌研究所), 医員
CHANDRASEKAR アルナ  Cancer Institute(癌研究所), 医員
KRISHNAMURTH エス  Cancer Institute(癌研究所), 副所長
SHANTA V.  Cancer Institute(癌研究所), 所長
岡本 和士  愛知医科大学, 医学部, 講師 (60148319)
小川 浩  愛知みずほ大学, 人間科学部, 教授 (80073138)
伊藤 宜則  藤田保健衛生大学, 衛生学部, 教授 (50087665)
横井 豊治  国立名古屋病院, 病理部, 医師
松山 睦司  名古屋大学, 医学部, 教授 (80073112)
M S Sukumura  Cancer Institute(癌研究所), 医員
R Swaminatha  Cancer Institute(癌研究所), 研究員
ARUNA Chandr  Cancer Institute(癌研究所), 医員
S Krishnamur  Cancer Institute(癌研究所), 副所長
V Shanta  Cancer Institute(癌研究所), 所長
研究期間 (年度) 1992 – 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1993年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1992年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
キーワード乳癌 / 患者対照研究 / インド / ホルモン / β-カロテン / 疫学 / β-カロチン
研究概要

南インド(マドラス)には、宗教上の理由から肉を食しない菜食主義者が多い。癌登録資料からみたこの地域における乳癌の年齢調整罹患率は人口10万対20.8と、日本と同程度(大阪19.7)である。これは、乳癌の発生要因のひとつとして肉食が考えられているが、肉食以外の乳がんの発生要因を追究するには格好の地といえる。また、研究対象地域のマドラスでの癌研究は、WHOの技術援助を得て完成した癌登録を有するCancer Instituteが中心に行っており、疫学的な研究を行う基盤が整っていた。
以上の理由により、1992年7月から、南インド・マドラスにおいて、菜食主義者での乳癌の患者対照研究を行った。
患者は、1992年7月以降Cancer Instituteで新たに診断された乳癌患者である。対照は健康対照として病院に入院している患者の家族の中からから性、年齢を一致させた者1人、病院対照としてCancer Instituteを受診した他の部位のがん患者から性、年齢を一致させた者1人を選び、患者対照200セット(600人)を集め、検討した。
検討した項目は、問診項目(社会経済状態、生殖歴、栄養素摂取量、心理要因など)、体格(身長、体重)、血清情報(ホルモンレベル、脂質類、ビタミン類など)などの項目である。
1993年12月24日現在までに、面接によっての情報収集、体格情報の収集が終了したのは、乳癌患者200人、病院対照200人(乳癌、子宮癌、卵巣癌、甲状腺癌以外の癌)、健康対照200人についてである。個人についての栄養素摂取量の算出、全ての情報の計算機への入力を行った。
現在までに心理面の解析から、健康対照に比べ、乳癌患者と病院対照(癌患者)は、ストレスの多いLife event、抑欝的な状態におかれていることなどが伺われた。さらに、病院対照に比べ、乳癌患者はよりこれらの傾向が強いことが示唆された。
本研究では、ホルモンレベルの測定のために黄体期に採血を行っているが、上記の対象者の内採血が終了した者は、乳癌患者200人、病院対照200人、健康対照75人であった。初期の予想に反し、健康対照についての採血が困難を極めたので、今回は血液成分のうち、健康対照のホルモンレベルについての検討を断念することとした。
血清についての解析からは、健康対照75人についての検討では、マドラスでのβカロテンのレベルは日本よりは低い傾向があること、レチノールのレベルはやや低いがほぼ同程度であることが示唆されている。また、乳癌患者と病院対照のホルモンレベルを比較すると、前者ではエストロゲンE1 75.7pg/ml、エストロゲンE2 42.3pg/ml、エストロゲンE3 2.1pg/ml、後者ではエストロゲンE1 59.4pg/ml、エストロゲンE2 13.3pg/ml、エストロゲンE3 1.2pg/mlであった。また、乳癌患者(197人)についてEIAキット(Trion Diagnostics Inc.)を用いてc-erbB-2蛋白陽性率を測定したが、20U/ml以上を陽性とすると、陽性率は約28%であった。
現在、上記の成果をもとに、各研究担当者が業績のまとめを行っている。

報告書

(2件)
  • 1993 研究成果報告書概要
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 佐々木 隆一郎: "β-カロチンと成人病" 日本医事新報. 3567号. 130-131 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 伊藤 宜則、佐々木 隆一郎: "ベータ-カロチンとがん予防" 食品工業. 36. 28-48 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小川 浩: "がんの民族疫学(田島和雄編)「がんの記述疫学:世界と日本の分布特性とその背景要因」" 篠原出版, 1-214 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ryuichiro Sasaki: "beta-carotene and adult disease" Nihon-Iji-Shinpou. 3567. 130-131 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoshinori Ito and Ryuichiro Sasaki: "beta-carotene and cancer prevention" Shokuhin-Kogyo. 36. 28-48 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiroshi Ogawa: Shinohara-Shuppan. Gan-no-Minzokuekigaku, 1-214 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 佐々木 隆一郎: "β-カロチンと成人病" 日本医事新報. 3567号. 130-131 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 伊藤 宜則,佐々木 隆一郎: "ベータ-カロチンとがん予防" 食品工業. 36. 28-48 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi