研究課題/領域番号 |
04042017
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | がん調査 |
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
納 光弘 鹿児島大学, 医学部, 教授 (10041435)
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研究分担者 |
園田 俊郎 鹿児島大学, 医学部, 教授 (40036463)
沈 栄顕 中国科学技術院, 教授
金 明縞 北京獣医大学, 講師
SINGHAL BS. ボンベイ病院, 神経科, 助手
石川 晃一 山形県衛生公害研究所, 研究員
有村 公良 鹿児島大学, 医学部附属病院, 講師 (20159510)
石田 貴文 東京大学, 大学院理学系研究科, 助手 (20184533)
三浦 智行 京都大学, ウィルス研究所, 助手 (40202337)
速水 正憲 京都大学, ウィルス研究所, 教授 (40072946)
JIN Ming Hao Beijing Veterinary College
B.S.シンガル シンガル ボンベイ病院, 神経科, 教授
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
1993年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1992年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | ATL / HTLV-I / HTLV-II / HAM / TSP / STLV / HIV-I / HIV-II / SIV / HIV / STLV-I |
研究概要 |
1.ガボンより分離したHTLV-Iの遺伝子解析を行ったところ、ザイールより分離された株とともに中央アフリカ型(D型)を形成し、しかもかってガボンのチンパンジーから分離したHTLV-Iも同型に属したことから、同地方において、チンパンジーとヒト間での伝播の可能性が示唆された。 2.ケニアの霊長類センターのシロカンムリ、マンガベイから分離されたSIVwcmはSIVagm群に属することが判った。このことはこのサル種とアフリカミドリザルで種間の伝播があったことを示唆する。 またアフリカミドリザルの種々の亜種が保有するSTLV-Iの系統樹を作成したところ、各々亜種特異的なウイルスを保有していたが一方、地域性がより特徴的であった。 3.ガーナにおけるHIVは、HIV-IとHIV-IIが混在しており、年々HIV-Iが優勢となっていた。共に遺伝子の多様性が高く、HIV-IはA型とO型また従来の分類にみられないHIV-Iも存在していた。特に免疫学的に重要であるV3領域で、今まで報告されていなかったものがみられた。HIV-IIについては従来報告されていたHIV-II群と系統的に異なる群がガーナに存在することが明らかになり、HIV-IIb群と名付けた。ガーナには臨床的にエイズと診断されるものの既知のHIV-I、IIに対する抗体を持たない例が多数存在していた。このことから既知のHIV以外でエイズを発症される未知のウィルスの存在が考えられた。ガーナのHTLV-Iはコートジボアール等とともに、コスモポリタン型の西アフリカ型(C型)を形成することが判った。このC型はカリブ海沿岸にも存在することから、ガーナなどの西アフリカからの奴隷貿易によって、カリブ海沿岸に伝わったと推測できる。ガーナにもHTLV-IIが存在しており、中南米のHTLV-IIがb型であるのに対し、a型であった。このことはHTLV-IIのフォーカスがアフリカにも存在することを示唆している。 4.インドでATL1例、HAM/TS3例このHAM/TSP2例の分離白血球よりプロトタイプATKと98-99%のホモロジーを有することが明らかになった。また軟部のケララ州、タ-ミルナド州、アンドラブラデシュ州でキャリアを見いだした。 5.タイでは南部ハジャイHTLV-Iキャリアが見いだされた。またマレー半島の先住民族オランアスリの1つであるセマイでも陽性者が見られた。
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