研究課題/領域番号 |
04042019
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | がん調査 |
研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
富永 祐民 愛知県がんセンター, 研究所, 所長 (30124530)
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研究分担者 |
佐々木 隆一郎 愛知医科大学, 公衆衛生学教室, 教授 (80131241)
清水 弘之 岐阜大学, 医学部・公衆衛生学教室, 教授 (90073139)
吉村 健清 産業医科大学, 生態科学研究所, 所長 (20037435)
大野 良之 名古屋大学, 医学部・予防医学教室, 教授 (10160590)
山口 宣生 東京大学, 医科学研究所・癌ウイルス研究部, 教授 (90012723)
藤木 博太 埼玉県立がんセンター, 研究所, 副所長 (60124426)
豊島 久真男 大阪府立成人病センター, 総長 (90029760)
高山 昭三 昭和大学, 医学部, 客員教授 (00085630)
黒木 登志夫 東京大学, 医科学研究所・癌細胞研究部, 教授 (90006073)
北川 知行 癌研究会, 癌研究所, 所長 (50085619)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1993年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1992年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | がん / 胃がん / 肝がん / 中国 / ガテマラ / コスタリカ / コロンビア / 疫学 |
研究概要 |
本研究班は文部省国際学術研究がん特別調査関係の研究を効果的に、且つ円滑に実施するために、以下の研究及び活動を行った。 1)計画研究課題の企画と選定 「計画研究」は特に重要で、成果が期待できる研究課題とし、平成4年度に7課題(総括班を除く)、平成5年度に2課題の新規計画研究を企画、選定した(平成4-5年度新規課題は合計20課題であり、その内計画研究が10課題、公募研究が10課題であった)。また、計画研究の実施可能性、相手国の受け入れ体制、基礎的な情報の収集のために、必要に応じて予備調査を実施していたので、計画調査はいずれも順調に進み、優れた研究成果をおさめた。 2)予備調査の企画、選定、実施 本研究班においては計画研究の企画、選定に先立ち、相手国の受け入れ体制、研究の実施可能性、期待される成果、基礎的情報の収集のために予備調査を実施した。「予備調査」は通常2年度にわたって行っている。第1年目には相手国の受け入れ体制、研究の実施可能性及び基礎的情報を収集し、研究の実施が可能であり、且つ研究成果が期待できることがわかれば、2年目に本調査の研究計画の申請をすると共に、再度予備調査を行い、研究方法などについてさらに具体的な打ち合わせ、準備を行っている。 平成4-5年度には3件の予備調査を行った。いずれも平成4年度が1年目の予備調査であり、3件の内2件の予備調査(予備調査2および予備調査3)は平成5年に2年目の予備調査を行った。 予備調査1:中国の吉林省および陜西省のアスベスト代替天然鉱物繊維を産出する鉱山の従業員を対象とした肺がんのコホート調査についての予備調査をおこなった。現地視察を行い中国側の研究者と協議の結果、本調査の実施は困難と考えられたので、2年目の予備調査は中断し、本調査の実施も断念した。 予備調査2:中国の上海近郊の海門地区では肝がんが多発しており、アオコが産生するミクロチスチンが飲料水を汚染し、そのために肝がんが多発している可能性があった。現地で予備調査を行ったところ、中国側研究者の受け入れ体制も良く、引き続き本調査に向けての2年目の予備調査を行った。 予備調査3:中南米諸国では胃がんが多発しており、その成因を調べるために、ガテマラ共和国、コスタリカ共和国およびコロンビアで予備調査を行った。前2ヵ国では受け入れ体制も良く、本格調査の実施が可能と判断されたが、コロンビア共和国では安全生に問題があり、2年目の予備調査は行わなかった。 3)班長会議の開催 毎年1回、年度末頃(3月17日)に班長会議を開催し、研究の進捗状況及び成果の発表、研究実施上の問題点の討議、情報交換などを行った。 主な問題点としては特に開発途上国においては研究備品が不足しており、研究の実施に支障があること、現地での研究費の支払方法、事務手続きに問題があることなどがあげられた。しかし、どの研究も円滑に行われ予期していたい上の成果をおさめた。 4)公開シンポジュウムの開催 毎年1回、年度末頃(3月17日)に班長会議の開催に併せて公開シンポジュウムを開催し、がん特別調査で得られた重要な成果を順次発表した。平成4年度の第8回シンポジュウムおよび平成5年度の第9回シンポジュウムにおいてはいずれも代表的な研究課題五件を選定し、研究成果の発表が行われた。 5)がん特別調査ニュースレターの発刊 がん特別調査関係の研究班及びその他の関連研究グループ(文部省がん特別研究、重点領域バイオがん、国際学術研究総括班など)との情報交換を密にするために、平成2年度からがん特別調査ニュースレターを発刊している。平成4年度と平成5年度に各3号ずつ発刊した。 6)がん特別調査10年間の歩と今後の課題についてのまとめの作成 平成5年度は対がん10カ年総合戦略の最終年度のあたっているので、がん特別調査の10年間の歩みをまとめ、併せて将来の展望について検討した。
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