研究分担者 |
中川 菜峰子 (小谷野 菜) 東京大学, 医科学研究所, 教務職員
渡辺 すみ子 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (60240735)
横田 崇 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (50134622)
新井 直子 DNAX分子細胞生物学研究所, 副部長
JAN de Vries DNAX分子細胞生物学研究所, 部長
WOLFRAM Oste ハンブルグ大学, Heinrich Pette研究所, 教授
宮島 篤 DNAX分子細胞生物学研究所, 主任研究員
KOYANO Naoko (NAKAGAWA Na) INSITUTE OF MEDICAL SCIENCE,UNIV.OF TOKYO Research Associate
DEVRIES Jan DNAX RESEARCH INSTITUTE Director
OSTERTAG Walfram HEINRICH PETTE INST., HAMBRUG UNIV.Professor
DE Vries Jan DNAX分子細胞生物学研究所, 部長
OSTERTAG Wol ハンブルグ大学, Heinrich Pette研究所, 教授
DEVRIES Jan DNAX分子細胞生物学研究所, 部長
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
1994年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1993年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1992年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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研究概要 |
1.GM-CSF,IL-3,IL-4,IL-5,IL-2のサイトカイン遺伝子発現制御の解析。DNAX研究所新井直子博士との共同研究により、我々は、GM-CSF,IL-3,IL-4,IL-5,IL-2の遺伝子プロモーターのcis調節領域の解析を行い以下の結果を得た。GM-CSF発現調節には、PKCシグナルに応答するCLE2(GM-κB)/GC-box領域と、PKCとCa^<2+>シグナルに応答するCLE0領域が重要である。CLE2(GM-κB)にはPKCによって活性誘導されるNF-κBが結合する。GC-boxにはEMSAで3つの結合因子(Al,A2,B)が関与することがわかっているが、主要なGC-box結合因子AlはSplであった。CLE0には、PKCによって活性誘導されるAP-1複合体と細胞内CA^<2+>上昇によって活性化されるホスファターゼ、カルシニューリンによって活性化されるNF-AT因子が結合し、遺伝子の発現を制御する。NF-AT因子はもともとIL-2遺伝子の発現を制御する因子として知られており、複数のサイトカイン遺伝子の共役的転写誘導に関与している可能性がある。現在までに少なくとも3種類のNF-AT因子(NF-ATc,NF-ATp,NF-ATx)の存在が知られており、各遺伝子は新井直子博士のグループを含む複数のグループでクローニングされた。IL-3プロモーターの解析では、CT/GC-rich領域に結合する新たなZn^<2+>フィンガー転写因子のcDNADB1をクローニングした。Th2サブセット特異的なIL-4とIL-5の発現はcAMPによって促進され、Th1特異的なIL-2の発現は抑制される。PKCに応答するIL-4プロモーターP領域に関与するNF(P)がNF-AT様であることがわかったが、その実態および活性化機構は検討中である。IL-5プロモーターのIL-5P領域にはPKCおよびcAMPによって活性化されるNF-IL5Pが結合するが、その性質がNF-AT様であることを示した。マウス胸腺腫細胞EL-4においてPKC活性化によるIL-2の発現誘導はcAMPによって阻害されるが、その阻害の作用点はNF-AT及びNF-κBであることを示した。ヒトT細胞クローンにおけるシグナル伝達については、DNAX研究所Jan de Vries博士のグループの協力を得てとくにP
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GE_2の効果を解析した。 2.受容体とシグナル伝達。DNAX研究所宮島篤博士との共同研究により、GM-CSF受容体のシグナル伝達の解析を行った。高親和性GM-CSF受容体は、α鎖とβc鎖の2サブユニットから構成される。α鎖はGM-CSF特異的であるが、βc鎖は3種のサイトカインGM-CSF、IL-3,IL-5に共有される。GM-CSFによる正常の細胞増殖過程には複数の細胞内シグナル分子が関与しているが、βc鎖細胞内領域の中で異なるシグナル経路に関与する領域をassignした。膜貫通領域近傍は、細胞周期におけるG1->S遷移及びS期の進行すなわちDNA複製に必須であり、C末端側の領域は細胞のviabilityを維持し細胞死抑制に重要である。前者の領域は複数のシグナル伝達活性化に必要であるが、特にc-myc,pim-1遺伝子の発現誘導及びJAKキナーゼとの会合に必須である。後者の領域には受容体自身のリン酸化部位があり、Shcのリン酸化、Ras,Raf,MAPKの活性化及びc-fos,c-junの発現誘導に重要である。細胞死抑制は主にRasを介するシグナル伝達経路によるものであることがわかった。またこの領域はRas以外にもPI-3Kやp70S6Kの活性化にも重要である。α鎖細胞外領域とβ鎖細胞内領域を融合したキメラ受容体はintactのβ鎖と複合体を形成して増殖シグナルを伝達した。マウス個体を使った実験では、我々はヒト(h)GM-CSF受容体トランスジェニックマウス及びマウスβc鎖(AIC2B)あるいはマウススIL-3受容体β鎖(AIC2A)のノックアウトマウスを作製した。その結果、hGM-CSF受容体トランスジェニックマウス由来の骨髄細胞からhGM-CSFに反応して多系統の血球細胞コロニーが形成された。我々は培養細胞系でGM-CSF受容体は、血球細胞のみならず繊維芽細胞においてもシグナルを伝達することを確認しており、個体レベルでの解析を今後行う。AIC2Bノックアウトマウス由来の骨髄細胞はGM-CSF,IL-5に対する反応性を失い、AIC2Bがこれらのサイトカインのシグナルに必須であることを個体レベルで示した。このマウスは肺胞蛋白症と低好酸球症を示し、特にNippostrongylus brasiliensis感染に際し血中に全く好酸球が見られない異常を示し、肺の細胞浸潤からの回復も著明に遅滞した・Hamburg大学Ostertag博士とはES細胞での発現ベクターと遺伝子導入法の検討を行った。 隠す
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