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環日本海地域の古代文化交流-日・ロ共同研究による-

研究課題

研究課題/領域番号 04044144
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分共同研究
研究機関青山学院大学

研究代表者

田村 晃一  青山学院大学, 文学部, 教授 (30082613)

研究分担者 ジェリューギン A.V.  ハバロフスク地方文化局文化遺産活用センター, センター長
ボルディン V.L.  歴史, 考古・民族学研究所, 主任研究員
ポストレツォフ Y.E.  歴史, 考古・民族学研究所 ハッサン地区, 責任者
クラーディン N.N.  歴史, 考古・民族学研究所, 考古部長
シャフクノ E.V.  極東大学, 教授
清水 信行  青山学院大学, 文学部, 助教授 (00178980)
岡村 道雄  文化庁, 記念物課, 調査官
大貫 静夫  東京大学, 文学部, 助教授 (70169184)
宇田川 洋  東京大学, 文学部, 教授 (50107520)
荻原 眞子  千葉大学, 文学部, 教授 (00129074)
鈴木 靖民  國學院大学, 文学部, 教授 (20052160)
石井 正敏  中央大学, 文学部, 教授 (10107469)
藤本 強  東京大学, 文学部, 教授 (60011293)
RALIN V.l.  Fareastern Institute Director
KAJIWARA Hirosi  Tohokuhukusi University Associate professor
TULAEV V.a.  Fareastern Institute Inspector
KRADIN N.n.  Fareastern Institute Chief Inspector
BORDIN V.i.  Fareastern Institute Inspector
KONONENKO N.a.  Fareastern Institute Inspector
BOSTLETSOV Y.e.  Fareastern Institute Inspector
V.P コンドラツェフ  バロフスク教育大学, 考古学研究室, 助手
Y.E ボストレツォフ  歴史考古民族学研究所, ハツサン地区責任者
A.V ジェリューギン  バロフスク地方文化局文化遺産保護活用センター, 調査員
V.I ボルディン  歴史考古民族学研究所, 主任研究員
N.N クラーディン  歴史考古民族学研究所, 考古部長
E.V シャフクノフ  歴史考古民族学研究所, 部長
梶原 洋  東北福祉大学, 助教授 (80161040)
N.A.カナネンコ  歴史考古民旅学研究所, 研究員
V.A.トゥラエフ  歴史考古民旅学研究所, 研究員
E.V.シャフクノフ  歴史考古民旅学研究所, 部長
V.L.ラーリン  歴史考古民旅学研究所, 所長
研究期間 (年度) 1992 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1994年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1992年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワード環日本海 / 文化交流 / 貝塚文化 / 渤海 / 女真 / 寺院 / 岩壁画 / 土城 / 沿海州 / オホーツク文化 / 擦文文化 / ゴロディシチェ / ウスチノフカ遺跡 / ボイスマン貝塚 / クラスキーノ土城 / アプリコソフスク寺院 / コンスタンチノフカ土城
研究概要

本研究の目的は環日本海における文化交流の歴史を、特に北方地域に焦点をあわせて追求しようというところにある。従来の環日本海の文化交流に関する研究は主として南方地域におけるそれに目が向けられていた。しかし、北方地域においても文化交流は早い時期から存在したのであって、例えばオホーツク文化における遼の土器の存在や手宮洞穴の岩壁画などは古くから注目されてきたところであるが、最近では開発に伴う緊急調査によって、北方地域における活発な文化交流を物語る様々な資料が発見されてきた。我々はこのような文化交流の実態を正しく理解する必要を痛感し、日本とロシアの研究者が相互に交流し、それぞれの地域での共同研究を推進することとしたのである。
1年目はウラジオストックの極東研究所と提携し、旧石器時代のウスチノフカ遺跡と新石器時代のボイスマノ貝塚における発掘調査に参加し、前者では日本との深い関係を思わせる石器の発見という成果をあげた。また後者では、貝塚調査の方法について、新しい調査方法に基づく共同研究を実施し、ロシア沿海地区における貝塚調査の基本的方法の発展に大いに寄与した。また歴史時代では渤海・女真時代の土城を中心に、ロシア人研究者達と一緒に遺跡の踏査を実施した。これは日本と深い関係にあった渤海文化の実態を把握することを第一の目的としたからにほかならない。しかしその踏査をしていく過程で、渤海時代の遺跡に重複している女真時代の遺跡を多く踏査していくことになり、女真文化の充実ぶりを目のあたりにし、改めて女真と日本の文化交流を本格的に追求する必要を感じた。この踏査の結果については北方ユーラシア学会の例会で報告した。
2年目はウラジオストック極東研究所のロシア人研究者3名を日本に招聘し、北海道と東北各地の博物館、跡などを見学し、出土品について調査した。この際、東京において開催された北方ユーラシア学会の例会で3名による研究発表が行なわれた。この発表の概要は研究報告として公表されている。このほか、日本海南部の文化交流を示す遺跡をたずねて対馬や金沢の遺跡踏査を実施し、またサハリンの遺跡踏査の報告なども行なわれた。
3年目はまずハバロフスク文化局のジェリューギン氏を招聘し、北海道の先史遺跡の共同踏査を実施し、さらに奈良国立文化財研究所で岩壁画の保存等について調査研究をおこなった。この間、東京でハバロフスク地区における遺跡調査について発表した。夏期には、日本人研究者とロシア人研究者との共同で沿海地区の女真時代の土城調査、初期靺鞨の遺跡踏査などを行なった。今回は中世遺跡研究の第一人者であるシャフクノフ氏が極東研究所から極東大学に移籍したため、極東大学との提携のもとに行なわれた。昨年来、沿海地区では韓国の研究者による渤海遺跡の発掘が盛んに行なわれ、これに刺激されて、北朝鮮や中国の調査団が発掘を実施している。日本も出来るだけ早く、本格的な発掘調査を実施できるような体制づくりが必要であると痛感した。この踏査の結果については北方ユーラシア学会の例会で報告した。
以上のように現地調査は主として考古学的な方面に終始したので、東京において北方ユーラシア学会と提携して、各分野の研究分担者や研究協力者による研究発表を行ない、多方面の多数の人々にこの研究が公開されるように心がけた。
3ヵ年にわたる本研究を実施してみて、沿海地方の遺跡が予想以上に良く保存されていること、特に女真時代の研究は環日本海地域の古代文化交流の研究に必須のことである。また近時の調査によって、大陸に起源を持つと考えられる遺物が日本の北方地域で多数発見されることから、今後、数多くの日本人研究者が沿海地区の考古学的研究に従事する必要があること、より時代の下る時期の交流、例えば山丹貿易の研究については、ハバロフスク地区との連携が必要であることなど、数々の課題が存在することを確認した。

報告書

(3件)
  • 1994 研究成果報告書概要
  • 1993 実績報告書
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 宇田川洋: "北方地域の土器底部の刻印記号論" 日本考古学. 1号. 155-167 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 鈴木靖民: "古代敦賀をめぐる対外関係" 松原客館の謎にせまる. 27-64 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 梶原洋: "ロシア沿海州における旧石器時代の展開と新石時代への移行に関する諸問題" 考古学ジャーナル. 373号. 15-20 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田村晃一: "咸鏡南・北道における渤海遺跡" 中国都市研究会論文集. (印刷中).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiroshi Utagawa: "A study of the incised markings on the base of pottery in the Northern areas." NIHON KOKOGAKU. No.1. 155-167 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yasutami Suzuki: "Foreign relations relate to ancient Tugaru." MATSUBARA KYAKKAN NO NAZO NI SEMARU.27-64 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiroshi Kajiwara & Kohei Yokoyama: "Some Problems on Delopments and Transitions to Neolithic from Palaeolithic in Maritime Region, Russia." ARCAEOLOGIKAL JOURNAL. 373. 15-20 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Koichi Tamura: "On the Several Po-Hi Sites in Hamgyon South & North District." ANTHOLOGY OF CHUGOKU TOSHI KENKYUKAI. (in print).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 五井直弘ほか: "論文集中に咸鏡南・北道における渤海遺跡(未定)" 三省堂,

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 田村晃一: "論文集『東アジアの都城』(1993年刊行予定)所収 論文表題「威鏡南・北道の渤海遺跡」"

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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