研究分担者 |
PEIGNEUX J.P LAPP, フランス, 教授
PROKOOHKIN Y IHEP, ロシア, 教授
STROOT J.P. CERN/IISN, ベルギー, 教授
河合 秀幸 千葉大学, 理学部, 助教授 (60214590)
清水 肇 山形大学, 教養部, 助教授 (20178982)
中川 武美 東北大学, 理学部, 助教授 (70004348)
高松 邦夫 宮崎大学, 工学部, 教授 (40013370)
稲葉 進 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (10013434)
小林 正明 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (40013388)
PROKOSHKIN Yu.d. IHEP,Protvino, Russia
PROKOSHKIN Y IHEP(プロトヒン), 物理部, 教授
J.P.STROOT IISN/CERN, 物理実験部, 教授
中村 輝男 宮崎大学, 工学部, 教授 (00025305)
都留 常暉 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (60044781)
J P PEIGNEUX LAPP(アネシー, フランス), 教授
YU D PROKOSH IHEP(プロトビノ, ロシア)物理部, 教授
J P STROOT CERN, IISN(ベルギー), 教授
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配分額 *注記 |
28,800千円 (直接経費: 28,800千円)
1994年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
1993年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1992年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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研究概要 |
3カ年計画の最終年度の終了間際に、研究代表者が高エ研から宮崎大学に転任(H.6.12.1付)した。このため12月1日から代表者の交替を行ったが、このことによる研究計画の変更は旅行日程の調整を除き無かった。 CERNにおけるNA12/2実験によるデータ採取完了に伴い、H6年3月-4月にGAMS4000を北ホールから西ホールに移設し、WA91.O.MEGAスペクトロメータと合体し、新しく高性能荷電粒子・γ線検出器として衣替えを行った。3-4月にシステムの総合チェックを行い、この上に立って5-8月の間新しい検出器でデータ採取を行った。データ解析の結果検出器系は当初の目論見を超え、良好なデータを得ることが判明した。この結果を踏まえCERN・SPSLCは9月にGAMS-OMEGA研究計画をWA012実験計画として承認した。WA102実験はH7年度約100日、H8年度100日のデータ採取が予定されている。このデータ採取により、これまでがMS4000で得られたデータ、ηη,ηη',η'η'終状態について10-20倍の高統計のデータ採取が期待される。これはこれまで中性粒子のみ検出していたのに加え荷電粒子を含む終状態の検出(η→π^+π^-π^0,η'→π^+π^-ηなど)が可能になったことによる。新しい検出器系の組上げに際し、高エ研を中心としたグループはデータ採取系及び反跳陽子検出TOF系のADC,TDC系の増強を行った。GAMS4000による採取データの解析は名大研究生木梨博士の手で積極的に進められ、1991年及び1993年データのDSTの完成をみて、直ちにηπ^0系の解析を進めスカラー中間子a_0(980)について新しい知見を得た。これは北京におけるワークショップにおいて紹介されると共に、学術誌に報告される予定である。他方ηπ^0π^0系の解析が進み、η(1400),η(1290),f(1285)を確認した。この結果は同じく北京ワークショップに報告された。この間GAMS4000のTOFなどについて包囲国をまとめた。 一方IHEP(ロシア)におけるGAMS4π検出器系の調整が完了し、データ採取マシンタイムを待つばかりになっている。当初H6年12月-H7年2月の間70GeV.PSによる長期マシンタイムが予定されていたが、経済事情からくる電力代の不足と、WA102実験のスケジュールとの競
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合からH7年12月に延基された。このマシンタイムが実施されればGAMS4πによって高スピン状態の検出を含め高精度データが期待される。長期マシンタイムの延期に替わり、短期の検出器開発用マシンタイムが12月に実施され、重結晶体PWOの開発研究を行うことができた。 またIHEPのA.A.レドネフ教授を招聘(文部省外国人招聘、8カ月、H.6年2-10月)し、GAMS2000/4πによって得られたデータ解析を高エ研で行った。1991年GAM2000及び1992年GAMS4πデータのDSTを作成し、ηπ^0終状態等に関する部分波解析を行った。これらの結果はH7年度に開かれるハドロン国際会議に報告される予定である。またωπS^0系の高質量側の部分波解析の最終結果を学術誌に報告した。 高エ研においては所長はじめ関係者の深い理解と支援のもとGAMS共同研究において検出器系の整備・データ採取はもとより、この間データ解析の態勢が充実した。この結果、先述のレドネフ教授、木梨博士の参加を得、また大学院特別研究生が加わりGAMS共同研究におけるデータ解析の中心となった。この解析作業は山形大においても整備が進み、また12月以降前代表者が宮崎大転出に伴い宮崎大に解析センターの建設が進み、今後の解析作業に拍車がかかることになった。 GAMS共同研究と並んで高エ研12GeV・PSによる研究が進展した。これらの結果は北京ワークショップにまとめて報告された。 他方本年度は検出器開発に進展をみて、CERNにおける反跳陽子検出TOF系に高エ研で開発した高性能TDC・ADCを新たに搭載し、時間分解能を向上させた。一方IHEP(プロトビノ)におけるドリフトチェンバー等特に読出し系の整備に万全を期した。また高速・高位置分解能飛跡検出器・マイクロストリップガスチェンバー及びマイクロギャップチェンバーの開発が精力的に進められた。これらの成果は高エ研共同利用E248に積極的に用いられている。高結晶体PWOを用いた電磁シャワーカロリーメーターの開発がIHEP、KEKを中心に手がけられ、昨年度から本年度にかけ、CERN,IHEP及びKEKで一層意欲的に進められて、次世代の高エネルギー研究を担う検出器として高速、高分解能、高耐放射線カロリーメーター系の開発は強く望まれていた。PWOを用いた電磁シャワーカロリーメーターはこの要請に応えて極めて優秀な検出器系として期待されている。PWO、マイクロストリップチェンバー等の検出器系用の低雑音プレアンプリファイヤの開発が一方で強く望まれている。IHEPよりコノプリヤニコフ博士を招き開発研究が進められた。 この間高速データ採取系の開発研究が他方で鋭意進められた。これらはUNIXベースの高速高容量DAQシステムで次世代の高エネルギー実験の要請に応えるもので各方面の期待を集めており、国際会議で成果が報告されている。 GAMS共同研究の枠組みで本年度は上述の他にGAMS共同研究の共同責任者であるストルート教授(CERN/IISN・ベルギー)及びプロコシュキン教授(IHEP)を招き、データ解析及び研究計画全般について検討を行った。特にIHEP-KEK GAMS共同研究計画のが平成7年10月に5年の満期を迎えるにあたってその計画の検討と一層の進展およびagreementの延長を期してA。A。ログノフ所長をプロコシュキン教授と共に招聘した。高エ研菅原寛孝所長との会談においてGAMS共同研究計画は高く評価され、その研究計画は引き続き5年(平成12年10月まで)継続が確認された(添付agreement参照)。3カ年間の計画を終えるにあたり関係各位の支援に心から感謝します。 隠す
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