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経済発展と技術進歩に関する日韓比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 04044195
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
研究機関神戸大学

研究代表者

弘岡 正明  神戸大学, 経済学部, 教授 (00218827)

研究分担者 KIM Ji Soo  Dept of Management and Policy Korea Adva, 教授
HAN MinーKoo  Electrical Engineering Dept Seoul Nation, 教授
BYUN ByungーM  Research and Planning Korea Institute of, 教授
SUH KapーSoo  Represenatative Director, CEO Korea Techn
LIM Yang Tae  Economics Department, Hanyang University, 教授
LEE ChongーOu  International Cooperation Dept Korea Aca, 教授
村上 敦  神戸大学, 大学院国際協力研究科, 教授 (40030663)
渡辺 利夫  東京工業大学, 工学部, 教授 (80064088)
森谷 正規  , 技術評論家
市原 祥次  三菱油化株式会社, 筑波総合研究所, 物性分析研究所筑波センター
平澤 りょう  東京大学, 教養学部・基礎科学科第二, 教授 (00012401)
MIN-KOO Han  Electrical Engineering Dept Seoul National University
BYUNG-MOON Byun  Research and Planning Korea Institute of Science & Technology
KAP-SOO Suh  representative Director/CEO Korea Technology Investment
YANG Teak Lim  Economics Department, Hanyang University
CHONG-OUK Lee  International Cooperation Dept Korea Academy of Industrial Technology(KAITECH)
JI-SOO Kim  Dept of Management and Policy Korea Advanced Institute of Institute of Science &
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
キーワード日韓技術開発 / ハイテク産業技術 / 産業政策 / 工業教育・人材育成 / 雁行モデル / 技術移転
研究概要

1.研究課題の重点
本研究の主眼は,日本と韓国がいずれも戦後めざましい経済発展を遂げ,その背景に技術導入とその吸収により貯えた工業力があることに関連して,これらの実体を明らかにし,共通の要因を抽出することにより,経済発展と技術進歩に関する比較研究を行なうことである。その結果は,これから発展しようとする東南アジア諸国,アジア社会主義諸国その他の国々に参考になる。また,日韓の間に違いが存在するとすれば,その比較から,それぞれの国に参考となる。このような意図から,これまでの討議でつぎの諸点に重点を置く必要が指摘された。すなわち,(1)各発展段階におけるリーディング産業を調査し,その役割と基幹技術の意義を明らかにする。(2)産業が技術を軸に発展するためには,単に大企業がその技術を身につけ,技術優位を確保するだけでなく,部品や原材料を提供する底辺産業が充実していなければならない。すなわち,技術インフラとそれを構成する産業群,および技術を自からの物にこなし,発展できる能力がなければならない。(3)産業政策と政府の役割と行動,(4)工学教育と人材育成,(5)国際対応と政策,(6)技術移転。
2.世界における日韓の位置づけ
東アジアは世界経済の中で最も経済成長がめざましい地域であり,その発展は日本を先頭に,韓国を始めとすNIES各国,さらにアセアン,中国,ベトナム,ラオス,ミャンマーなど,が後に続く雁行形態を形成するのに喩えられる。これら各国の経済発展を産業とその国内・海外輸出の競争力によって10段階に分類すると,各国の発展段階とその時代的位置づけが明らかにできる。
3.技術革新と産業発展
レオンチェフのパラドックスはバーノンの製品ライフサイクルの概念により説明できたが,技術革新をその基盤技術の発展の経緯とその結果生じる製品の普及に分けて解析すると,コンドラチェフの長期波動の原因との関係がうまく説明できる。さらに,発展途上国の技術導入そ技術のキャッチアップの経緯がこの種の解析で明らかにすることができた。これを日本と韓国の産業発展の経緯に当てはめてみると,世界の中での位置づけと,その国際競争力についての興味ある知見が得られた。
4.日韓の産業発展の要因分析
これらの概観の上に,両国の今日までの経済発展の経緯を比較すると,必ずしも共通の基盤があるだけではなく,いくつかの重要な違いも指摘された。両者とも東洋思想に根ざした共通点があって,西欧が自然を征服しようとするのに対し,自然の中にとけ込み,同化しようとする,とか,仕事に熱心で忠誠心が厚い,などといわれる反面,日本人は相手を信用し,家族主義,終身雇用に奉げるが,韓国は個人主義的で自己主張が強く,これが系列などの技術インフラの育たない一つの理由ではないか。とにかく文化,風土の違いが微妙に産業発展とその構図に違いをもたらしている,との指摘もみられた。
5.日韓の共同打合わせ
予算の関係もあって,短期間,限られた人数(3人)で韓国を訪問し,それぞれの研究内容の発表と,討論を行ない,相互の認識を深めることができた。日本からは上述の諸点について成果を報告,韓国側からは,ハイテク産業を志向し,さらなる経済発展のためには,工学教育と人材育成の重要性が指摘され,次年度以降,ここに重点を置いた共同研究がしたいという強い意向が示された。また,中小企業の重要性に鑑み,韓国でのベンチャー育成策と実情が報告された。また,民族の文化,風土にも触れ,議論された。技術移転については,現業の技術を移転することを期待するよりも,次世代の競争前段技術を共同でやるべきだとの主張に賛意が示された。

報告書

(1件)
  • 1992 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Atsushi Murakami: "Economic Development and Small-Scale Industrie′s" Techology and Development. 6. 15-23 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 弘岡 正明: "技術革新のパラダイムと産業展開" 化学経済. 40. 14-24 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Murakami, Atushi: "Economic Development and Small-Scale Industries" Technology and Development. 6. 15-23 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hirooka, Masaaki: "Paradigm of Technological Innovations and Industrial Development" Chemical Economics. 40. 14-24 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要

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公開日: 1994-03-24   更新日: 2016-04-21  

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