研究課題/領域番号 |
04102002
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉本 大一郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10022592)
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研究分担者 |
戎崎 俊一 (戒崎 俊一) 理化学研究所, 計算科学, 主任研究員 (10183021)
泰地 真弘人 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (10242025)
牧野 淳一郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50229340)
井田 茂 東京大学, 教養学部, 助手 (60211736)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
189,000千円 (直接経費: 189,000千円)
1996年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1995年度: 25,000千円 (直接経費: 25,000千円)
1994年度: 85,000千円 (直接経費: 85,000千円)
1993年度: 54,000千円 (直接経費: 54,000千円)
1992年度: 20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
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キーワード | 専用計算機 / 球状星団 / 銀河 / 銀河団 / 重力多体系 / 重力多体問題 / 星団 / 並列処理 / 多体問題 / 並列計算機 / LSI / 重力 |
研究概要 |
今年度は、昨年度に続いて重力多体計算機GRAPE-4を用いて球状星団、銀河団等のシミュレーションを行った。また、より高速のホスト計算機に接続するための新しいインターフェースボードの開発を行なった。この、新しいインターフェースボードによって最近のワークステーションやパーソナルコンピュータで広く採用されているPCIバスにGRAPE-4を接続できるようになった。この新しいインターフェース用のホスト計算機として働くワークステーションを2台、また、結果の保存用の高速・大容量テープ装置を1台それぞれ購入し、ホスト計算機のメモリを大幅に強化した。 今年の主な成果は、(a)銀河形成過程の大規模シミュレーションにより、ダ-クマタ-ハロ-の構造を明らかにしたこと、(b)銀河中心におけるブラックホール連星系の進化についての理解を進めたこと、(c)銀河同士の相互作用の銀河の構造への影響の系統的な研究を行ない、銀河団の中で観測される銀河の速度分散と光度の関係が相互作用の効果として理解できることを示したことである。 銀河形成過程については、これまで一つの銀河について2-3万体、また、ソフトニングパラメータによって決まる分解能が1キロパーセク程度の計算しか行われていなかったが、GRAPE-4を使うことで粒子数78万体、分解能140パーセクの計算が可能になった。この結果、銀河中心部のダ-クマタ-の分布が従来の計算で得られていたものとは違い、ほとんど等温のカスプになることを明らかにし、単純なダ-クマタ-だけを考えたシナリオでは楕円銀河の構造を説明できないことを示した。さらに、銀河中心におけるブラックホール連星系の進化を考慮に入れると楕円銀河の構造が説明できることを明らかにできた。
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