研究課題/領域番号 |
04151010
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
辻井 博彦 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (50088853)
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研究分担者 |
坪内 進 鈴鹿医療科学技術大学, 保健衛生学部, 教授 (70073137)
高井 良尋 東北大学, 医学部, 講師 (50107653)
芝本 雄太 京都大学, 胸部疾患研究所, 助教授 (20144719)
酒井 一夫 東京大学, 医学部, 講師 (40153837)
増田 康治 九州大学, 医学部, 教授 (10037377)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
17,200千円 (直接経費: 17,200千円)
1992年度: 17,200千円 (直接経費: 17,200千円)
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キーワード | 難治がん / 選別治療法 / 重粒子線治療 / 陽子線治療 / Predictive assay / 放射線抵抗 / 低酸素細胞 |
研究概要 |
最近、放射線療法の進歩は大変目覚ましいものがあるが、所謂「難治がん」に対しては未だに様々な照射法が施行錯誤的に行なわれているのが実情で、適切な治療法選択のための基礎原理の欠如が痛感される。本研究では、難治がんの生物学的特徴や、がん治癒の難易を決めているメカニズムについて解明を試み、よって各種放射線療法の適応疾患や至的照射法決定のための理論的根拠となる基礎情報を取得し、さらに難治がんに対する有効な攻略法を提言しようというものである。 放射線治療成績を向上させるためには、第一に、容績効果を考慮に入れて線量分布を改善することで、その点、ブラッグピーク特性を有した陽子線は有望である。本研究では、ヒトと動物の皮膚について陽子線の耐容量を検討し、さらに、局所進行がん(肝がんなど)に対する超高線量照射(>80Gy)、転移性進行がんあるいは小児がんに対する薬物と局所照射の併用、および膀胱機能温存療法の開発などにおいて陽子線の有用性を検討した。難治がん攻略のための第二の方法は、放射線生物効果の増強を狙うことで、高LET放射線(速中性子と重イオン)の生物効果や、温熱療法あるいは薬物との併用効果が検討された。重イオン治療では、線量分割法の決定や照射野形成装置の設計のため、線量一生残率分析に基ずく基礎実験が行なわれた。放射線感受性を決めているメカニズム解明の手掛かりを得るため、癌遺伝子による感受性修飾機構の解明の試み、細胞分裂阻害下微小核形成試験による腫瘍細胞の増殖能と放射線感受性を予側するpredictive assayの開発、癌の薬剤耐性の生物学的特徴の検討、放射線に高抵抗性を示すスナネズミの生物学的特徴の解明、おらび放射線感受性の異なる腫瘍につき低酸素細胞の割合と分布状況、cell loss pattern、および血管構築の分析、などの基礎的検討を行ない、さらにこれらを基に放射線抵抗性癌に対する対策法を検討した。
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