研究課題/領域番号 |
04151020
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
入村 達郎 東京大学, 薬学部, 教授 (80092146)
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研究分担者 |
矢守 隆夫 癌研究会癌化学療法センター, 基礎研究部, 研究員 (60200854)
宮坂 昌之 (財)東京都臨床医学総合研究所, 免疫研究部門, 部長 (50064613)
松島 綱治 金沢大学がん研究所, 薬理部, 教授 (50222427)
熊谷 勝男 東北大学, 歯学部, 教授 (00005018)
喜多村 直実 関西医科大学, 医学部, 教授 (80107424)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
17,500千円 (直接経費: 17,500千円)
1992年度: 17,500千円 (直接経費: 17,500千円)
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キーワード | METASTASIS / CELL ADHESION / SELECTIN / MUCIN / GROWTH FACTOR / SCATTER FACTOR / CYTOKINE / MOTILITY FACTOR |
研究概要 |
転移性の高い癌細胞がどのようにして生じてくるかは、はっきりとわかっていない。そのメカニズムは発癌の過程とは明らかに異なっており、遺伝子レベルの変化よりも転移性に関係のある細胞形質の発現と調節機構の変化に由来している可能性が高い。本研究では、細胞間相互作用の関係のある接着分子、細胞の移動性に関係のある細胞外分子、特にスキャッター因子と走化性因子、癌細胞による組織破壊に関係する酵素、転移巣に於ける癌細胞増殖に関係する成長因子、宿主の細胞接着分子の発現を制御するがん細胞由来のサイトカイン、に関する生物学的な機能と調節機構、癌転移性決定のメカニズム、及び癌の進行に伴う発現変化を追及した。その結果以下の項目が達成された。マウスLECAM-1(L-selectin)のcDNAクローニング及び発見。可溶性LECAM-1測定系の確立。MUC1ムチンの大腸癌転移性と相関を臨床研究によって解明。MUC1ムチンの生合成がコアポリペプチドの転写レベルで制御されていることを確立。遺伝子強制発現によるスキャッター因子発現細胞の設立。スキャッター因子オートクリンループを持つ細胞の性質の解析。IL8及びMCAFを強制発現した癌細胞の作製とその振る舞いの解析。IL8の肺転移への影響の測定。転移性の異なる細胞株の各種アミノペプチダーゼ活性の比較検討。転移性大腸癌細胞のIGF-1刺激により一過性にリン酸化される細胞内蛋白の同定と性質の解明。リンパ節転移性癌細胞におけるヘパラン硫酸含有CD44の特異的な発現を発現。肝転移性癌細胞におけるサイトカインと接着分子の発現状態の解明。大腸癌臨床材料におけるにおけるp53及びDCC遺伝子の異常の解明、特に転移性獲得との関連の確立。以上。
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