研究課題/領域番号 |
04151047
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
山村 研一 熊本大学, 医学部, 教授 (90115197)
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研究分担者 |
松隈 章一 神奈川県立がんセンター, 臨床研究所, 主任研究員 (30106166)
樋野 興夫 癌研究会癌研究所, 実験病理, 部長 (90127910)
岩倉 洋一郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10089120)
小幡 裕一 愛知県がんセンター研究所, 免疫, 室長 (30177290)
相沢 慎一 理化学研究所, 分子腫瘍, 副主任研究員 (60073011)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
1992年度: 21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
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キーワード | トランスジェニックマウス / 癌遺伝子 / 癌抑制院伝子 / 相同遺伝子組換え / ES細胞 |
研究概要 |
プロト型癌遺伝子導入マウスでは、それがc-Ha-rasの場合高頻度に癌が発生するが、特定の組織の癌においては常にアミノ酸置換の生じる部位が一定であることが分った。誘導可能なプロモーターにc-fos遺伝子を接続して導入したトランスジェニックマウスにおいて強制的にBリンパ球でc-fosを発現させると、B細胞の分化が停止することが分った。シグナル伝達に関与する新らしい分子であるHS-1,B29,B52が発見された。癌化に必要な2次的な遺伝的変化として染色体異常が考えられているが、その染色体異常がマウスの遺伝的背景によってかなり決定されていること、即ち、ある系統では特定の染色体異常が起こり易いことが分った。また、Tリンパ球の2次的変化としてNotch遺伝子の異常が新らしく同定された。DNA修復酵素であるO^6×4ルトランスフェラーゼの活性を上昇させることにより、発癌の頻度が任くなることが分った。 B型肝炎ウイルスのDNAがinvertedrepeatの構造をとり存在していると染色体の不安定化をきたすことが分った。HTLV-1のtax遺伝子の発現とそれに引続く免疫異常により慢性関節リウマチ様の症状がマウスにおいて生じることが分った。また、この免疫異常が任頻度の腫瘍発生の原因ではないかと示唆された。 ES細胞を用いての新らしい相同組換え技術が開発された。これにより単なる遺伝子の破壊のみならず小さな変異の導入や完全な遺伝子の入れ換えも可能となった。p53遺伝子の破壊により、一つのグリープはホモにおける癌の発生頻度の増加を観察したが、他のグリープはキメラマウス状態(ヘテロで)で高頻度の癌が生じることを認めた。また、p53欠換マウス由来の細胞を培養することにより、極めて容易にcelllineを確立できることが分った。
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