研究課題/領域番号 |
04151070
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 放射線医学総合研究所 |
研究代表者 |
舘野 之男 放射線医学総合研究所, 臨床研究部, 部長 (90163493)
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研究分担者 |
井戸 達雄 東北大学サイクロトロンラジオアイソトープセンター, 教授 (80134063)
有水 昇 千葉大学, 医学部・放射線医学講座, 教授 (60092029)
福田 寛 東北大学抗酸菌研究所, 放射線医学部門, 教授 (30125645)
横山 陽 京都大学, 薬学部, 教授 (90025685)
小西 淳二 京都大学, 医学部・核医学科, 教授 (70026970)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
18,700千円 (直接経費: 18,700千円)
1992年度: 18,700千円 (直接経費: 18,700千円)
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キーワード | 加速器産生放射性核種 / ポジトロンCT / 質的診断法 / ^<62>Cu / ^<18>FDG / ^<11>C-メチオニン / 悪性度診断 / 予後判定 |
研究概要 |
本研究はポジトロン核種を用いたがんの質的診断法に関し、ポジトロンCT装置の性能向上、種々な放射性薬剤の開発およびそれらの臨床応用という三つの方向からの発展を計ろうとするものである。 1.計測機器の研究に関しては、将来が期待されている三次元PET装置について、その画質を左右する主要因である空間サンプリングの問題を検討し、そこにみられる空間サンプリングの粗密を解決するために検出器を半径方向にシフトする方法を提案した。そして、この検出器シフト法による空間サンプリングの改善をシミュレーションによって示した。2.放射性医薬品の開発に関しては、核種供給と放射性医薬品調製における諸問的を解決するためのひとつの試みとして、今年度は特にZn-Cuジェネレータの臨床応用に向けての検討を進めた。具体的には放射平衡系としてZn-62/Cu62を選択し、生理的条件下でCu-62が効率よく溶出するジェネレータシステムを製作し、さらに、得られたCu-62溶出液と混合するのみで簡便に標識できるキット形成の放射薬剤を開発した。この薬剤については、京都大学医学部医の倫理委員会の承認を経て健常人ボランティアによるイメージングを行なった。3.臨床研究の中心は今年度も ^<18>FDGと ^<11>C-メチオニンであった。 ^<18>FDGについては、頭頸部を主病変とする悪性リンパ腫34例で検討したところ、FDGの腫瘍摂取率の高い群(DAR値で8以上)低い群(DAR値で8未満)とでは生存率に明らかな差があり、50ヶ月の時点での推定生存率は前者で0.36、後者で0.87であった。 ^<11>C-メチオニンについては、脳腫瘍、肺癌などについて検討を進めた。 PETの臨床研究は、現在のサイクロトロン利用方式ではそう能率よく進まないのが最大の悩みである。 ^<18>FDGなど、ポジトロン核種の中でも比較的半減期の長いもの(110分)だけでも放射性医薬品メーカーからの供給が行なわれれば、研究は飛躍的進むであろう。
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