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慢性骨髄白血病の急性転化の分子生物学的診断と予知法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04152004
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関鹿児島大学

研究代表者

杉村 和久  鹿児島大学, 工学部, 教授 (80127240)

研究分担者 佐伯 武頼  鹿児島大学, 医学部, 教授 (10056070)
櫻田 恵右  北海道大学, 医学部, 講師 (80002161)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1992年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
キーワード慢性骨髄性白血病 / 急性転化 / 診断法 / PCR法 / アルギノコハク酸シンテターゼ / 分子生物学 / 酵素 / 遺伝子発現
研究概要

※成果 慢性骨髄性白血病(CML)では3年以内に約90%が急性転化で死亡する。この急性転化を分子生物学的に且つ早期に予知できればCMLの治療を一層効果的に遂行できる。本研究で着目したこの予知マーカーはアルギニノコハク酸シンテターゼ(ASS)という尿素サイクルの律速酵素であり、通常肝臓や腎臓で強く発現している酵素である。健常人およびCMLの患者ではその値(酵素活性および遺伝子発現)が検出感度以下であるのに対し、急性転化すると強く発現亢進するということ、更にこの変化を遺伝子増幅法(PCR法)によりきわめて明確に検出することができる点が特徴である。ASSが本予知法のマーカーとなる可能性を明らかにするため、本年度は16例のCML患者の末梢血リンパ球画分のASS遺伝子発現をPCRにより調べ、その臨床データと比較検討した。その結果、3例の急性転化例があり、うち1例で追跡調査できた。臨床例の少なさのため最終的な結論には至らないが、中間段階の結論は以下の通りである。1)CMLでは健常人と同様、ASS遺伝子発現は常にきわめて低い。2)CMLの急性転化例ではAML(急性骨髄性白血病)あるいはALL(急性リンパ球性白血病)のタイプにかかわらず、10〜30倍のASS遺伝子発現の亢進が認められる。3)1例の急性転化例の追跡調査では、ASSマーカの動態と臨床経過は一致した。※考察と今後の展望1)臨床的に急性転化は診断できる時期より、どの程度早期に予知できるのかという正確な時間的評価が不明確であり、これを結論するには多くの臨床例の詳細な追跡調査を計画実行する必要があると考えられる。2)抗ASS単クロン抗体の作製が遅れているため、ELSA法によるASSのアッセイ系はまだ確立されていない。本試験法では簡便性および迅速性が重要であり、PCR法からELSA作法への転換を検討する必要があると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 杉村 和久: "Elevated Argininosuccinate Synghetase Activity in Adult T Leukemia Cell lines." Leukemia Res.,. 14. 931-934 (1990)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 大野 剛: "Argininosuccinate Synthetase Gene Expression in Leukemias:Potential Deagnostic Marker for Blastic Crisis of Chronic Myelocytic Leukemia," Leukemia Res.16. 475-483 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2018-02-02  

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