研究課題/領域番号 |
04152007
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
中島 進 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (70091577)
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研究分担者 |
竹村 健 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (20001688)
前田 富與 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50142815)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1992年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 放射線増感剤 / 腫瘍集積性物質 / 低分子量 / ポルフィリン誘導体 / ATX-SIO |
研究概要 |
放射線治療は悪性腫瘍の治療法の一つとして更に適応が拡大しつつある。しかし治療成績は正常組織の放射線容量の限界や放射線抵抗癌の存在により、その向上が制限されている。我々は1978年以来、低分子量腫瘍集積性物質であるポルフィリン誘導体650種を合成し、難治癌に対する新しい診断、治療法の為の各種プロジエクトを推進している。その一つとして腫瘍組織集積性放射線感受性物質としてのポルフィリン誘導体の可能性を検討した。まずinvitroに於ける放射線感受性物質のスクリーニング法として水溶性、脂溶性両方の物質に対応できるダンシルメオニンに用い放射線照射によって生じる酸化ラジカル反応をHPLC,TLCによって測定し60の各種ポルフィリン誘導体のリニヤック10Gy照射下の反応を調べた。最も反応が強かったのは我々が第2世代のレーザー用フォトセンシタイザーとして開発したATX-S10であった。この効果は低酸素圧放射線増感剤として開発されたRK28の効果よりも強かった。そこでEMT腫瘍をBalbCマウスに移植した系を用いてATX-S10のinvivoに於ける放射線増感効果を調べた。 ATX-S10の腫瘍組織集積性は投与後6時間に於いて、最も高く他の臓器との選別性にも優れていた。各群10匹を用いてATX-S1080mg/kg静注下、10Gyリニヤック照射下の効果を検討したところコントロール(無処置)と放射線単独照射群との間の生存率には優位差は無かったが、ATX-S10+放射線照射群との間には優位に差がありATX-S10の放射線増感効果がinvivoに於いても証明された。現在他の腫瘍系に於けるATX-S10の作用について検討している。
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