研究課題/領域番号 |
04152033
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西田 栄介 東京大学, 理学部, 助手 (60143369)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1992年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | MAPキナーゼ / MAPキナーゼキナーゼ / キナーゼカスケード / シグナル伝達 / 細胞増殖 / 微小管結合タンパク質 |
研究概要 |
Xenopus成熟卵がら、M期シグナル伝達におけるMAPキナーゼの直接の上流の因子、MAPキナーゼアクティベーター、を同定、精製し、45-kDaのタンパク質であることを初めて明らかにした。このアクティベーターを未成熟卵へマイクロインジェクションすると、内存性のMAPキナーゼの素早い活性化が起こったので、このタンパク質が実際に細胞内でも機能することが示された。次に、このアクティベーター分子がセリン/スレオニン残基とチロシン残基の両方をリン酸化しうる新しいタイプのタンパク質キナーゼ、セリン/スレオニン/チロシンキナーゼ、であリ、MAPキナーゼのチロシン残基とスレオニン残基をリン酸化して活性化させることを示し、アクティベーターをMAPキナーゼキナーゼ(MAPKK)命名した。また、XenopusMAPKKに対する特異抗体を作製した。XenopusMAPKKのcDNAクローニングを初めて行い、酵母にホモローグが存在することを示した。 哺乳類培養細胞を細胞増殖因子で刺激した時に活性化するMAPKKもラット繊維芽細胞から同定、精製し、上記抗体を用いた実険などから、哺乳類のMAPKKはXenopusのMAPKKと非常に近縁の分子であることを明らかにした。また、哺乳類のMAPKKとXenopusのMAPKKは機能的に互換性があることも示した。 M期に活性化したMAPキナーゼが微小管ダイナミクスの間期/M期変換を引き起こすことを我々はすでに明らかにしていたが、その際のターゲットとして微小管結合タンパク質p220を新たに同定、精製した。p220がM期特異的にリン酸化され、その結果、微小管との結合力が低下し、不安定なM期型微小管になると考えられた。
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