研究課題/領域番号 |
04152034
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
舘 鄰 東京大学, 農学部, 教授 (30011711)
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研究分担者 |
東條 英昭 東京大学, 農学部, 助教授 (20041668)
宮崎 純一 東京大学, 医学部, 客員教授 (10200156)
林 良博 東京大学, 農学部, 教授 (90092303)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1992年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | トロフォブラスト / 癌浸潤 / 胚盤胞 / ファイブロネクチン / Na^+ / H^+交換輸送系 / MHC / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
研究代表者である舘は、定量的解析に適した新しいマウス胚盤胞の培養法を開発し、これを用いて、胚盤胞のトロフォブラスト外胎盤鍾細胞の増殖や、機能分化機構の解析を行っている。培養胚盤胞のトロフォブラストは、適当な条件下で、トロフォブラスト細胞伸展と呼ばれる、きわめて特長的な変化を示すが、この現象はin vivoにおける内俣浸潤のin vitroモデルと考えられている。平成4年度には、トロフォブラスト細胞伸展に細胞膜のNa^+/H^+交換輸送系が関与しているらしい事実が明らかになった、現存、さらに遺伝子発現レベルの研究を行うとともに、ファイブロネクチンおよびラミニンと交換輸送系活性化機構との関係を解析中である。また、舘はヒトの細胞外基質特異的タンパク質分解酵素、ならびに各種阻害物質の遺伝子プローブの一部を金沢大学の清木元治教授より提供を受け、マウスの培養胚盤胞、および、シバヤギの結合組織絨毛胎盤における発現に関する研究を推進しつつある。林らは、着床後期のトロフォブラスト細胞増殖にIGF-Iが、トロフォブラスト伸展にIGF-IIが関与しているらしい事実を明らかにした。宮崎は、マウスのクラスI組織適合性(MHC)抗原遺伝子を用いてトランスジェニックマウスの作出に成功し、さらにβ-マイクログロブリン遺伝子のトランスジェニックマウスの作出を行い、交配によりMHC高発現マウス系統の作出を行った。現在、この動物を用いた初期胚ならびに着床期胚に関する研究が進行中である。東條はマウス乳腺に特異的に発現されるホエー(whey;乳漿)酸性タンパク質遺伝子のプロモーターにヒト成長ホルモン遺伝子を結合した融合遺伝子を用い、ヒト成長ホルモンを発現したトランスジェニックマウスを作出し、WAPプロモーターの組織特異性の解析を行い、子宮においてかなりの発現が見られることを明らかにした。さらに、トロフォブラストにおける外来遺伝子発現と組織浸潤との関連の解析を試みている。
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