研究課題/領域番号 |
04152105
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
三宅 浩次 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20045363)
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研究分担者 |
武田 武夫 国立札幌病院, 臨床研究部, 部長
岸 玲子 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80112449)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1992年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | Childhood cancer / Neuroblastom / Acute Lymphoblastic Leukem / Loss of heterozygosity / P53 / Environmental carcinogeni / case-control study / parental exposure |
研究概要 |
1.環境発ガン要因と遺伝歴についての分析疫学的研究 北海道の小児ガン登録患者のうち急性リンパ芽球性白血病(ALL)201例、神経芽細胞腫93例、Wilms腫瘍22例など全体で約500症例について検討した。今年度は、神経芽細胞腫について症例対照研究の結果を報告する。遺伝的背景を持つと考えられる症例の有無を悪性腫瘍の家族歴から検討した。3親等までについて聞き取りを行ったが、症例と対照間で家族歴に差は認められなかった。環境要因については患児の受精前から受精後、妊娠中、発病までの4時期に分け病院と地域の2種類の対照群との比較を行った。母の流産歴、妊娠1年前までの職場での放射線取扱い、妊娠中の飲酒(10ml以上)、歯の治療、栄養剤の摂取、超音波エコーの頻度、父の妊娠1年前の職場での生物飼育、妊娠中の農薬と殺中剤スプレーの使用、妊娠中のペット(特の猫)の飼育、および患児のひきつけの既往歴が有意に高いリスクであった。逆に母の常用薬の服用と妊娠中の風邪のリスクを下げる方向で有意であった。 2.分子生物学的検討 正常組織ではp53geneのheterozygosityを呈する例で癌組織においてmonozygosityとなる例が認められ、癌組織におけるP53遺伝子の異常(1コピー遺伝子欠損、1コピー遺伝子突然変異)を示唆すると考えられる。腫瘍組織および正常対照組織よりDNAをとり、PCR-ACCII処理後、agaroseにて電気泳動した。199bp+86bpのバンドを認めた。現在は各種の小児がん患者についてLossofheterozygosityの有無について検索している。なおMn-SODについて癌患者の血清を調べているが病勢とパラレルに動くが、発症との関係はまだ不明である。今後sequenceおよびp53prot(ELISA)による検討が必要と考えている。さらに特に家族集積性の認められた症例や環境要因との関係で検討を行う予定である。
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