研究課題/領域番号 |
04152111
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
高橋 俊雄 京都府立医科大学, 第一外科, 教授 (50079828)
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研究分担者 |
野口 明則 京都府立医科大学, 第一外科, 助手 (00228305)
北村 和也 京都府立医科大学, 第一外科, 助手 (10224966)
山口 俊晴 京都府立医科大学, 第一外科, 講師 (90111327)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1992年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | ミサイル療法 / モノクローナル抗体 / キメラ抗体 / 大腸癌 / HAMA / A7-NCS / ネオカルチノスタチン |
研究概要 |
本年度は癌のミサイル療法を実際患者に応用し、その効果、副作用について検討し、臨床応用に当たって問題となるマウスモノクローナル抗体投与によって生ずる対策および今後の問題点について検討した。とくに、今回はマウスモノクローナル抗体からこれをヒト型に変換すベくキメラ型モノクローナル抗体を作製しこれらについて検討を加え、以下のような成績が得られた。 (1)原発性大腸癌およびその肺、肝転移、膵癌など計80例に対してモノクローナル抗体A7-NCSを投与した。肝転移例の遠隔成績では化学寒栓療法とほぼ同様の効果が認められたが、これを凌駕する成績は得られなかった。重篤な副作用は認められなかった。投与例全てにHuman Antimouse Antibody(HAMA)が産出された。 (2)HAMAを克服するためにわれわれはHAMAが産生されるまでの一週間以内にA7-NCSを投与する短期大量投与について検討した。副作用なく大量の投与が可能がHAMA克服の1つの方法と考えられた。 (3)HAMAに対するもう1つの方法として、マウスモノクローナル抗体A7を抗体認識部分のみを残し、他はヒト型としたキメラ型モノクローナル抗体A7を開発することに成功した。本抗体の各種ヒト癌との反応性について検討を行ったところ、マウスモノクローナル抗体A7とほぼ同様の反応性を示した。 (4)キメラモノクローナル抗体A7とネオカルチノスタチン(NCS)との複合体の作製に成功した。in vitroにおける殺細胞効果はNCS単独より、はるかに強い効果を示した。 (5)キメラモノクローナル抗体は、HAMAに対するin vitroにおける反応性はマウスモノクローナル抗体よりはるかに低い値であった。
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