研究課題/領域番号 |
04152139
|
研究種目 |
がん特別研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
竹縄 忠臣 東京大学, 医科学研究所, 教授 (40101315)
|
研究分担者 |
松岡 耕二 東京都老人総合研究所生体情報, 研究員 (60110029)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1992年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
|
キーワード | ホスホリパーゼCγ / SH_2 / チロシンキナーゼ / Ash / Ras |
研究概要 |
チロシンキナーゼとイノシトールリン脂質情報伝達系のクロストークを解明するため、チロシンリン酸化部位を認識して結合するSH_2含有蛋白の解析と情報伝達機序を調べた。 1.ホスホリパーゼCγ1のSH_2領域のホスホリパーゼC活性阻害 PLCγ_1とPLCγ_2のSH_2/SH_3領域をを大腸菌に発現し、タンパクを精製した、この蛋白を使用してPLC活性への影響を調べたところ、すべてのPLCアイソザイムの活性を強く阻害した。この阻害はプロテアーゼ処理で消失した。この阻害活性はPLCγのSH_2にのみ特異的で、PIキナーゼやSrcのSH_2では認められなかった。更にPLCγのSH_2に特異的なペプチド部分を合成し効果を調べたところ、YRKMRLRYという合成ペプチドをPLC活性を強く阻害した。この事実はPLCγ型ホスホリパーゼCは自己の活性を自身でコントロールしていると考えられた。 2.新しいSH_2蛋白AshのcDNAクローニング SH_2を持つ蛋白によく保存されている領域より推定した合成オリゴヌクレオチドプローブを使ってヒト繊維芽細胞のcDNAライブラリーより新しいSH_2蛋白Ashをクローニングした。Ashは28Kの蛋白でSH_3-SH_2-SH_3の配列を持つAshは活性化したEGF受容体に結合し,その結合にはSH_2領域が必須であった。Ashのアンチセンスを発現させると細胞の増殖が停止することからAshは受容体チロシンキナーゼの下流であり、Rasの上流に位置していると考えられた。
|