研究課題/領域番号 |
04201104
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石川 信敬 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (70002277)
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研究分担者 |
小林 俊一 新潟大学, 積雪地域災害研究センター, 教授 (70001659)
佐藤 和秀 長岡高等専門学校, 助教授 (80113398)
小林 大二 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (30001655)
石井 吉之 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (40222955)
兒玉 裕二 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (70186708)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1992年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 融雪水 / 積雪 / 地すべり / 雪泥流 / 浸透機構 / ライシメータ / 飽和状態 / 熱収支 |
研究概要 |
平成4年度は北海道北部の実験流域と新潟県山古志村において気象、雪氷観測を行い、丘陵地斜面における融雪水予測、積雪内及び地中への融雪水浸透機構の研究を行った。融雪水量は実測より得られた気象要素から放射収支量、顕熱量、凝結・蒸発による潜熱量を求め、熱収支法により時間値、日値を算定した。この融雪量を雪面低下量の実測値、さらには積雪層下面に設置したライシメータによる融雪水から求めた融雪量と比較すると良い一致を示しており、熱収支法は融雪量の算定に有効であることが確認された。 融解で生じた融雪水は斜面に沿って積雪内を流下すると思われていた。しかし南西斜面(斜度19度)の全層ザラメ化した積雪内において、融雪水は氷板に沿う階段状の流れを形成し、斜面方向への広がりは60cmの積雪深において210cmに過ぎなかった。さらに鉛直方向の流下速度は0.7-0.6cm/分と平坦地の値とほぼ同じであり約1.5時間で地表面に達した。 土壌浸透水の挙動はシルト質に富む風化火山灰土壌の南北斜面(斜度25度)のそれぞれ5点、各点3深度(0.5m、1.0m、2.0m)にテンシオメータを配置して観測した。各地点とも活発な融雪が生じると土壌のどの深さでも短時間の内に飽和し、以後は融雪期間中、飽和状態を維持した。しかし土壌層内の飽和流動量は小さく河川増水への寄与は小さい。一方融雪期の雨は積雪中の融雪水と相乗効果を及ぼし多量の融雪出水を起こす事が確認された。
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