研究課題/領域番号 |
04201205
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
嶋本 利彦 東京大学, 地震研究所, 助教授 (20112170)
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研究分担者 |
長濱 裕幸 静岡大学, 理学部, 助手 (60237550)
清水 以知子 東京大学, 理学部, 助手 (40211966)
金川 久一 東京大学, 理学部, 助手 (40185898)
佐藤 比呂志 東京大学, 地震研究所, 助手 (00183385)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1992年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 地震予知 / 断層のレオロジー / 断層岩 / 地震の発生機構 / 岩石破壊 / 岩石の流動 / 変形実験 |
研究概要 |
本研究の目的は、深部断層岩の研究と室内における変形実験を通じで、大断層の力学モデルを確立し、地震の発生機構を解明するための基礎資料を得ることであった。本研究は単年度の研究であったが、以下のような研究成果を得た。 北海道日高山脈西部と東部において主衝上断層の予備的な地質調査をおこない、地殻の中・下部で形成された深部断層帯の内部構造の概要を把握した。この断層帯は幅ほぼし1km前後におよんでおり、断層の中心部に向かうほど岩石は強し塑性変形を受けて細粒化してる。福島県の畑川破砕帯でも深部断層岩の調査をおこない、断層帯の複雑な内部構造を明らかにするとともに、塑性流動が卓越する条件下でも断層に沿って地震が発生した証拠でも見いだした。このような結果から、断層のレオロジー的性質を決めるのは、アルトラカタクレーサイトとかアルトラマイロナイトのような超微粒な岩石であることがわかる。現在、クレーサイトとかアルトラマイロナイトのような超微粒な岩石であることがわかる。現在、それらの微粒岩石の変形機構を詳細に検討し始めたところである。 また、地震時の高速断層運動に伴う断層の変形様式を高速摩擦試験機を用いて調べ、摩擦溶融・高連断層運動時の断層破砕物形成のプロセスなどに関する新知見を得た(研究成果参照)。さらに、本科研費を用いて、高温二軸摩擦試験機用の加熱炉と実験試料作成用のホットプレスを製作し、現在最終の調整をおこなっているところである。深部断層帯の中心部を占める非常に細粒な岩石は粒径に依存する性質をもつ可能性があり、この影響を調べるための試料作成用にホットプレスを用いることができる。これらの装置の製作によって、粒径の影響も含めた断層の力学的性質を、無水条件下で調べるのに必要な実験施設が整った。
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