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溶岩ドームの成長とその崩落現象に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04201230
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

中田 節也  九州大学, 理学部, 助手 (60128056)

研究分担者 鈴木 貞臣  九州大学, 理学部, 助教授 (00001850)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1992年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
キーワード雲仙普賢岳 / 溶岩ドーム / 崩落 / 火砕流 / 溶岩供給率
研究概要

雲仙普賢岳では,1990年11月17日に水蒸気爆発を開始し,1991年5月20日に溶岩ドームが出現した.それ以来,1993年3月現在までほぼ連続的に溶岩供給が続いている。この間山頂には10個の溶岩ドームが形成される一方,成長する溶岩ドームの部分的崩落に伴って火砕流が頻発した.本研究では,噴火の経過を記録するとともに,溶岩ドーム成長のメカニズムと火砕流を引き起こす崩落現象のメカニズムについて検討をおこなってきた.
1.溶岩は当初地獄跡火口から出現したが,溢れた溶岩が火口の東側斜面にこぼれて火砕流を発生した.その後,成長に伴って不安定に成長した溶岩ドームは約2週間後に火口壁を巻き込んで,地滑りのように大きく崩壊した.この時発生した火砕流が43名を巻き添えにした.普賢岳の噴火で発生した大きな火砕流はすべてがこのような地滑り的な大きな崩壊によるものである.
2.溶岩ドームは東側斜面の崩落のために,抵抗のより少ない(距離の短い)東側斜面を選んで成長した.しかし,東側斜面は安息角に近い急勾配であるため,溶岩は流れずに崩落を繰り返した.結果的に溶岩は自分の崩落物で埋立た流路をゆっくり前進した.ある長さまで達した溶岩ドームは先端の冷却のために押されなくなり,溶岩の別の出口を求めた.この結果,新たな溶岩ドームが形成された.
3.溶岩供給は全体的に見ると,溶岩ドームの誕生直後に始めに大きなピークがあり,その後,時間とともに順次減少するという様式をとる.但し,その中にはサブユニットがある.また,さらに細かく見ると,各溶岩ドームの出る直前に供給率が減少し,出現直後に供給率が跳ね上がるという特徴がある.

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 中田 節也: "雲仙岳のマグマ活動" 科学. 62. 541-561 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Nakada,S.: "Volcanic hazard at Unzen,Japan,1)1990-1992eruption of Unzen Volcano" Landslide News. NO.6. 1-4 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Sato,H.: "Crumbling of dacite dome lava and generation of pyroclastic flows at Unzen Volcano" Nature. 360. 664-666 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 中田 節也: "雲仙火山の噴火と予知" 月刊地球. 号外6. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 中田 節也: "火砕流の本質:雲仙普賢岳噴火の例" 土と基礎. 41-3. 37-42 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Nakada,S.: "Preliminary report on volcanic activity at Unzen Volcano,November 1990-November 1991" Journal Volcanological and Geothermal Research. 54. 319-333 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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