研究課題/領域番号 |
04202107
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
定方 正毅 東京大学, 工学部, 教授 (30011175)
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研究分担者 |
中村 厚三 群馬大学, 工学部, 教授 (50011036)
大喜多 敏一 桜美林大学, 国際学部, 教授 (40077201)
戸塚 績 東京農工大学, 農学部, 教授 (00109901)
笠岡 成光 岡山大学, 工学部, 教授 (10032921)
菅原 拓男 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (10006679)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
1992年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
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キーワード | 酸性雨 / 発生源対策 / 脱硫 / 微生物 / スクリーニング / 硫黄酸化物 / 窒素酸化物 / 森林生態系 |
研究概要 |
中国に適した事前脱硫プロセスを検討するためには、山元での選炭に直結した形の処理法の検討が必要と考え、急速熱分解における重液分離炭の脱硫特性の検討を行った結果、比重の小さな試料炭は、硫黄濃度が最も高いに関らず、脱硫が最も良く進行していることが分かった。又、水素の代わりに窒素気流中で急速熱分解を行ったところ、最終脱硫率は、窒素処理でも水素処理に近い値を示している事が分かった。 微生物による石炭の脱硫法は省エネルギー的かつ経済的な脱硫法となると期待されるため、特に中国をはじめ発展途上国に適した石炭の事前脱硫法であると言われている。そこで、微生物脱硫法の研究を新たに加え、特に途上国における微生物脱硫法の開発および工業化を目的として、鉄酸化細菌や耐熱性細菌を脱硫菌とした実験室レベルでの解析を進め、脱硫速度に関係する培養条件や石炭の性状などの影響について検討を行った。更に、石炭中の硫黄分、特に有機態硫黄を効率よく除去可能な脱硫菌を得るために、新たに天然界よりスクリーニングを試みた。その結果、顕著に高い活性を示す菌株は得られなかったが、最大で脱硫率42.0%(菌自体の効果7.7%)の菌が得られた。 大型火力発電ボイラー用の新しい乾式排煙脱硫法として、超微粒子カルシウムによる高速高効率脱硫の要因を調べた。その結果、通常の10〜50μの粒子では、粒子比表面積が超微粒子と同一でも、反応の進行に伴って粒子表面の細孔入口が反応で生成したCaSO_4によって閉塞するため細孔内表面が反応に関与しないのに対して、超微粒子カルシウムでは、粒子比表面積の大部分を占める粒子表面積がほとんど反応に関与できるため、反応速度が増大することが分かった。
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