研究課題/領域番号 |
04202125
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡 太郎 京都大学, 防災研究所, 助教授 (90027243)
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研究分担者 |
近森 秀高 京都大学, 防災研究所, 助手 (40217229)
田中丸 治哉 京都大学, 防災研究所, 助手 (80171809)
林 新太郎 大阪産業大学, 工学部, 技術員
菅原 正孝 大阪産業大学, 工学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 都市環境 / 都市河川 / 環境用水 / 埋管浸透法 / 地盤浸透能 |
研究概要 |
本研究では、居住環境のアメニティーを確保するための用水を環境用水と称し、都市域で必要な環境用水量を定量的に表示するとともに、その水源の確保・創生法を技術的に明らかにすることを目的としている。 1.環境用水の実態調査 潤いのある町として知られている島根県鹿足郡津和野町及び滋賀県琵琶湖東北部広域市町村圏、地方生活圏、モデル定住圏において、環境用水及び水需要特性・水管理の実態調査を実施した。津和野町での調査結果は昨年度とほぼ同等であったので省略する。滋賀県下の工業用水使用量は、この10年間で50%余りの増加を示したが、工業用水道が整備されている地域(例えば彦根市)では需給はそれほど逼迫することなく回収率(再利用率)は低い。一方、工業用水道がない地域(長浜市)では、水需要の増大の大半を回収率の上昇で補っている。したがって、回収率の低い地域では回収率の改善により環境用水の確保の可能性がある。しかし、いずれの地域についても、水資源は十分でなく、また上流域からの汚濁負荷の流下に対して下流に位置する都市単独での対応には問題があり、広域的な枠組みの中で水管理・環境用水の確保を考えていく必要がある。 2.雨水浸透処理による地下水涵養強化と揚水利用 雨水の一部を埋管浸透法を用いて地中に浸透させ地下水涵養を促進したのち、それを揚水して環境用水として用いることを提案している。本年度は、数値実験的に、埋管浸透量と埋管圧力・初期土壌水分量・降雨条件との関係を明確にするとともに、埋管よりの浸透量の実用的推定法を提案した。この方法により実流域で試算したところ、飽和透水係数が10^<-4>cm/s以上の地盤では、埋管浸透法は有効であるが、透水係数がそれ以下の地盤では、他の方法を併用して地下水の涵養強化を計る必要があることなどが明らかになった。併用する方法として、礫間貯留法を検討中である。
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