研究課題/領域番号 |
04202230
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平岡 真寛 京都大学, 医学部, 助教授 (70173218)
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研究分担者 |
宮越 順二 京都大学, 医学部, 講師 (70121572)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 磁場 / 細胞増殖 / 遺子伝発現 / 癌遺伝子 / 放射線 / 温熱 |
研究概要 |
I.0.2T均一定常磁場によるc-fos癌遺伝子の誘導 0.2T均一定常磁場の癌遺伝子発現に対する影響について培養細胞を用いて検討した。細胞はヒト子宮頚癌由来のHeLaS3を用いた。定常磁場は永久磁石(住友特殊金属社製:Nd-Fe-Bマグネット)にてCO2インキュベータ内で細胞に負荷した。シャーレ低部の磁束密度は、はぼ均一で0.2Tであった。RNAの分析はNorthern blotting法で行なった。温熱処置は恒温槽を題い、放射線照射は線量率1.6Gy/minの50KVpのX線を用いた。1-6日間の磁場負荷はHeLaS3細胞の増殖に影響よ与えなかった。温熱処理、放射線照射による細胞増殖遅延に対して、磁場負荷は影響は影響を与えなかった。c-fosmRNAは、未処置のHeLaS3細胞で認められなかったが、2-24時間の磁場負着にて発現した。このmRNA涼は負荷時間に依存し、6時間で最大であった。既に報告されているように、45℃、10分の温熱処置にてc-fosの発現が見られたが、温熱後4時間磁場を負荷するとその発現は著明に増強された。 II.極低周波変動磁場装置の試作と細胞のシグナル伝達系への極低周波変動磁場の影響 細胞培養還内蔵の極低周波変動磁場(ELFMF)曝露装置を試作した。この装置は、磁極間隙40mm、曝露面積約200×280mm、周波数50MHz(または60MHz)で最大磁場密度0.4T(テスラ)の条件で細胞への磁場曝露が可能である。この装置を用いて細胞のジグナル伝達に与えるELFMFの影響を検討した。ラット褐色細胞腫由来の培養、(PC21)にキメラ違伝子(ヒトvasoactive intestinal peptide違伝子のプロモータにベータガラクトシダーゼ(Gal)違伝子を結合して得た)を導入した形質転換細胞(PCVG)を用いた。PCVG細胞は非刺激状態では殆んどGal活性を示さない。細胞膜に存在するadenylate cyclaseを活性化するforskolinにTPA(25ng/ml)を加えて4時間刺激した場合、gal活性はforskolin単独に比ベて約2倍の上昇が見られた。この刺激をELFMF(0.4)曝露下で行なうと非曝露に比ベgal活性はさらに上昇した。
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