研究課題/領域番号 |
04202238
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
伊永 隆史 岡山大学, 工学部, 助手 (30124788)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 先端技術産業 / 金属化合物 / 廃棄物処理 / クロム回収 / バナジウム / 反応制御 / 資源循環 / 抽出分離 |
研究概要 |
本年度は、ガリウムヒ素系半導体の製造工程におけるCVD/薄膜形成プロセスからの廃ガス・廃水のモデルとして岡山大学環境管理センターの有機廃液燃焼処理装置を用いた実験により、低濃度有害金属含有廃棄物に対し気固系定層および固液系流動層による吸着技術を応用する効率的製御・処理方法について所期の目的を達成し、検討を終えた。 次に、廃水・廃棄物等から希少金属資源の分離・回収を行う目的で検討を行い、先端新素材開発に伴い廃棄物減量化、資手化技術が課題となっているクロムとバナジウムを取り上げた。クロムメッキ廃水の酸化還元電位はpH依存性が高く、共存物質が電位に大きく影響し、しかもORP計が汚染に弱いので反応終点の正確な指示値を植るには多くの困難を伴う。還元剤が不足すれば有害なクロム(VI)が検出されるので、安全重視の関点から還元剤及び凝集剤を大過剰に添加するのが通常で、クロム資源化のうえで障害となっていることに着目した。 本研究では、現在のORP電極法よりも優れた終導検出機能をもつフロー法ケミカルプローブを開発し、還元剤注入量の精密制御を可能した結果、クロム含有スラッジの減量化で多大な成果があることを明らかにできた。また、処理水の水質についても従来法と同程度の成績が得られることがプラント実験による確認された。これらの結果から、実際のクロムメッキ廃水からクロム(III)を再資源化するのに適用可能なことが本研究により明らかになった。 バナジウムは超伝導物質、高機能触媒、特殊合金等の先端素材分野に不可欠の希少金属の代表的なものであるが、重油燃焼ボイラーから排出されるダスト中にはバナジウム、ニッケル等が相当量含有されている。そこで、本研究ではバナジウム含有ダスト廃棄物からのバナジウム分離回収に流通式液膜抽出法の適用を試み、予備的に検討した。
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