研究課題/領域番号 |
04205002
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
田中 皓 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (00000860)
|
研究分担者 |
野呂 武司 北海道大学, 理学部, 講師 (50125340)
佐々木 不可止 北海道大学, 理学部, 教授 (90000794)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | 多参照結合電子対近似 / MRCPA / MRSDCI / size consistency / 遷移金属錯体 |
研究概要 |
遷移金属を含む錯体の電子構造の研究においては、遷移金属系における強い電子相関の取り扱いに注意を払う必要がある。更に錯体の様な大きな系の反応などを取り扱うには、"大きさに関する無矛盾性(size consistency)"にも注意を払う必要がある。配置間相互作用法(CI)は電子相関を取り込んで原子分子の電子波動関数を求める方法として確立した方法である。中でも複数個の参照関数とそれらからの1ないし2個の電子が励起して出来る配置関数(CSF)からなる多参照1.2電子励起CI(MRSDCI)はポテンシャル面を求めたり励起状態の波動関数の記述など、ひろく用いられる方法である。しかしこの方法では、系が大きくなるにつれ、size consisten-cyの満足度が悪くなり、ポテンシャル面に表われるエネルギー差などの精度が悪くなる。我々はMRSDCIの枠の中でレイリー・シュレディンガーの摂動法を用いて結合電子対近似(CEPA)様の方程式の導出(MRCDA)を報告した。 我々はこの理論を更に波動演算子を用いて再定式化し、以前よりもはるかに見通しの良い理論を得た。又、この理論がsize consistentな理論であることも、この波動演算子の導入により容易に示すことが出来た。この手法はMRSDCIのプログラムコードに容易に取り込むことが出来、計算時間もMRSDCIとほとんど同じである。現在のCIプログラムに取り込む予定でいる。これが出来ると、遷移金属錯体の電子構造研究に大いに役立つと考えられる。
|