研究課題/領域番号 |
04205020
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
瓜生 敏之 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80011005)
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研究分担者 |
吉田 孝 東京大学生産技術研究所(現. 北海道大学, 理学部高分子学科), 助手(助教授) (40166955)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 硫酸化アルキルオリゴ糖 / 界面活性剤構造 / ラミナリオリゴ糖 / カードラン硫酸 / グリコデーション / 硫酸化ラミナリペンタオシド / MT-4細胞 / 抗エイズウイルス活性 |
研究概要 |
本研究ではまず、硫酸化オリゴ糖を親水性陰荷電部分、長鎖アルキル基を疎水性部分とする硫酸化アルキルオリゴ糖が高い抗エイズウイルス活性を持つことを見出している。天然には存在しない5〜10糖残基のラミナリオリゴ糖を化学合成するため、同構造の高分子量体である多糖カードランのアセドリシスとHPLCによる単離を行った。アセトリシスによって適当な糖残基数のアセチル化オリゴ糖混合物を得た後、脱アセチル化してオリゴ糖混合物を得た。オリゴ糖混合物の分画はアミド80充填剤を備えた高速HPLCで数10日かけて行ない、ラミナリペンタオース〜ラミナリノナオーズを各約100mgずつ得た。ラミナリオリゴ糖の水溶性はヘキサオース以上では低くなった。 オリゴ糖の還元末端にO-アルキル基をつけるグリコシデーションを調べ、高収率でアルキルオリゴ糖を合成する反応経路を見出した。β-パーアセチルオリゴ糖は四塩化スズ、塩化第一鉄やヘテロポリ酸のようなルイス酸触媒により長鎖アルコール(C_<12>〜C_<18>)と反応し、アルキルパーアセチルオリゴ糖を約60〜70%の収率で与えた。アルキルパーアセチルオリゴ糖の脱アセチル化後、生成したアルキルオリゴ糖を三酸化イオウ-ピリジン錯体やクロル硫酸で硫酸化した。糖残基当り3個存在する水酸基はすべて硫酸化されるよう条件設定した。n-ドデシル基(C_<12>H_<25>)を選んでラミナリペンタオース〜ノナオースの還元末端に結合させて作った。硫酸化ドデシルラミナリペンタオシド〜ノナオシドの抗エイズウイルス活性(50%感染阻害濃度EC_<50>)と細胞毒性(50%細胞傷害濃度CC_<50>)を、MT-4細胞およびHIV-1_<HFLU>-IIIウイルスを用いて測定した。すべての薬剤はEC_<50>=0.15〜0.26μg/mlと非常に高い抗エイズウイルス活性を示した。
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