研究課題/領域番号 |
04205033
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
小山 昇 東京農工大学, 工学部, 教授 (40134845)
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研究分担者 |
直井 勝彦 東京農工大学, 工学部, 講師 (70192664)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 機能性材料 / イオン・電子伝達系 / 高分子薄膜 / 二分子膜 / 水晶振動子電極 / ユビキノン / ビオロゲン / フェロセン |
研究概要 |
本研究では、選択的イオン透過能や情報交換能などを有する生体関連機能性材料の開発を行うことを目的とした。その材料開発に必要とされる基礎的知見を得るために高分子薄膜もしくは二分子膜から成る種々の電子・イオン伝達系を水晶振動子電極基板上に構築し、その酸化還元に伴う電子・物質移動過程の詳細な解析を行った。1.呼吸鎖電子伝達系において重要な役割を果たしているユギヒノン(CoQ_<10>性を、電解重合法やLangmuir-Blodgett(LB)法により薄膜として固定化することができた。またこれらの薄膜が、酸素やアスコルビン酸の電極反応に対して電極触媒として作用することを見いだした。2.ビオロゲン二分子膜系では、その酸化還元反応に伴い移動するイオンの種類が測定溶液の電解質濃度に支配されていることが明らかになり、この薄膜系がイオンの選択透過性を電気化学的に制御できる材料として有用であることがわかった。また、その酸化還元反応は電子・物質移動のみならず薄膜の物性変化を引き起こすことが見いだされた。3.フラビン酵素に対して優れた電子媒体作用を示すフェロセン修飾シロキサンポリマー(PSF)は、溶媒和しにくいアニオン(CIO_2,BF_4など)を電解質として用いた場合に安定な酸化還元応答を示し、他方、塩素イオンやリン酸イオンを用いた場合にはその応答が抑制されることが明らかになった。即ち、PSF膜と膜内に挿入された溶存アニオンとの疎水性相互作用が、膜の安定性を維持する上で重要である。4.熱応答ゲル特性を有するN-イソプロピルアクリルアミドとビニルフェロセンの共重合体の酸化還元に伴う物質移動過程が、相転移温度を境にして変化すること、また、その相転移温度は膜の酸化・還元状態で異なることを見いだした。この結果から、このポリマーが熱的情報と電気化学的情報とを相互変換できる材料の機能を有することがわかった。
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