研究課題/領域番号 |
04205043
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
野中 勉 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (00016528)
|
研究分担者 |
佐藤 則雄 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (10016412)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 疎水性電極 / 複合めっき / 陽極複合電析 / ポリ(テトラフルオロエチレン) / フッ化ピッチ / 脱水和促進効果 / 有機迪滴捕集効果 / 有機分子濃縮効果 |
研究概要 |
前年度の研究により、複合めっき法を用いるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)/Ni超疎水性電極が創製され、有機電解反応において有機分子濃縮効果の発現が検証された。今年度はこの種の超疎水性電極の新しい効果の発見と新規な超疎水性電極材料の創製に研究が指向され、以下の成果が得られた。 1.脱水和促進効果の発現と検証 水和により電気化学的に不活性化された有機分子がPTFE/Ni複合めっき電極表面の疎水場で脱水和されて活性化し、当該有機分子の電極反応の効率が上昇することが確認された。 2.有機油滴捕集効果の発現と検証 エマルジョン系電解において、出発基質の有機油滴がPTFE/Ni複合めっき電極の疎水性表面に捕集され、電流効率が飛躍的に向上することが検証された。このことが実用有機電解プロセスの改革に与えるインパクトは計り知れないものがある。 3.フッ化ピッチ複合めっき電極材料の創製 フッ化ピッチは新しい超疎水性物質として最近年注目されている。このフッ化ピッチと各種金属との複合めっき法を開発し、水との接触角が160度を超える疎水性電極材料を創製することに成功した。この材料の電極特性は従来のPTFE複合めっき電極とはいくつかの点で大いに異ることが示された。 4.PTFF/PbO_2複合電析電極材料の創製 従来の陰極複合めっきとは全く異る陽極複合電析を着想し、超疎水性PbO_2電極の創製に成功した。この電極の電気化学特性はこれまでの疎水性電極の域を完全に超えるものであり、理論的裏付けは取れないものの、興味深い事家の発見が続いている。
|