研究課題/領域番号 |
04205073
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小久保 正 京都大学, 工学部, 教授 (30027049)
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研究分担者 |
大槻 主税 京都大学, 工学部, 助手 (00243048)
八尾 健 京都大学, 工学部, 助手 (50115953)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 人工骨 / 生体活性 / アパタイト / コーティング / 有機高分子 / 接着強度 / バイオミメティック法 |
研究概要 |
1.研究目的:本研究は、生体内で骨と結合し、しかも機械的強度、弾性係数、疲労特性などの力学的性質においても骨に近い性質を示す生体活性複合体を得る基礎的指針を明らかにするために、各種セラミックス、金属、有機高分子の表面に、生体活性なアパタイト層を組成、構造、厚さ、下地との結合性などを制御しつつ形成させる条件を明らかにすることを目的とする。 2.研究成果:本研究代表者らは先に、CaOとSiO_2を主成分とするガラスの顆粒を、ヒトの体液とほぼ等しいイオン濃度を有する36.5℃の擬似体液に浸漬し、その上に基板を置くと基板表面に多数のアパタイト核が形成され、続いて基板だけをアパタイトの飽和濃度を越える量のカルシウムとリン酸イオンを含む水溶液に浸漬すると、アパタイト核が自然に成長していずれの形状のいずれの種類の基板上にも緻密で均質な骨類似のアパタイト層が任意の厚さだけ形成されることを明らかにした。本研究では、本法により形成されるアパタイト層の基板への接着強度が、有機高分子基板の種類によっていかに変化するか、また上記のCaOとSiO_2を主成分とするガラスをNa_2OとSiO_2を主成分とするガラスで置き換えると、アパタイト層の基板への接着強度がいかに変化するかを調べた。その結果、CaOとSiO_2を主成分とするガラスを用いた場合、アパタイト層の基板への接着強度は、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン6及びポリエチレンに対しては低いが、ポリビニルアルコールヒドロゲル、ポリテレフタル酸エチレン及びポリエーテルサルフォンに対しては高く約4MPaに及ぶこと、CaOとSiO_2を主成分とするガラスをNa_2OとSiO_2を主成分とするガラスに代えると、アパダイト層の基板への接着強度がさらに大きくなり、ポリエーテルサルフォンに対しては8MPaに達することが明らかになった。
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