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電荷をもった有機高スピン分子の生成とその電磁物性の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04205079
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

志田 忠正  京都大学, 理学部, 教授 (60025484)

研究分担者 百瀬 孝昌  京都大学, 理学部, 助手 (10200354)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード高スピン分子 / ポリカルベン / ESR / ENDOR / ラジカルイオン / 分子磁性 / スピン多重度 / スピン分極
研究概要

本年度の主な成果はm-phenylenebis(phenylmethylene)(m-PBPM)の正イオンについて微細結合定数の精密な再測定を行ない、前回報告した値(D=0.1300cm^<-1>,1E1=0.0045cm^<-1>)を修正したこと、およびプロトタイプとしてのm-PBPMの正負イオンについての研究からの発展としてカルベンユニットが3個のb穂nzene-1,3,5-tris(phenylmelene)(BTPM)の正負イオンについての研究に着手したことである。まづm-PBPMの正イオンについてはXバンドESRスペクトルのシュミレーションを繰り反した結果、2種類のコンフォーマーI,IIがほぼ1対1の割合で混在していると解釈できることが明かになった。この2つのコンフォーマーの結合定数はD=+0.135cm^<-1>,1E1=0.0040cm^<-1>およびD=+0.1285cm^<-1>,1E1=0.0055cm^<-1>と異なっているが近似的にはトランス・トランス型構造であること、IとIIの差は例えばフェニルリングの非平面性に僅かながら有意の差があると解釈して矛盾しないことが分かった。
次にBTPMについてはそのアニオンのESRスペクトルの測定に成功した。77KでのESRスペクトルはスビン多重度4の高スピン状態と見られる。しかしながらBTPM系では3個の窒素分子が脱離して目的のトリカルベンになったもののアニオンを検出している可能性の他に、一旦生成したトリカルベン内の1個のカルベン基がマトリックス分子からの水素引き抜きを起こして実質的にジカルベンに変わった可能性、および光窒素脱離過程において窒素の一つが脱離しなかった可能性も杏定できないため、現在これらの可能性の検証を行なっている。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] H.Kawshima: "Multipul pulse excitation of molecular vibration in resonant pump-probe experiments.Irradiation of π-pulses." Chemical Physics Letters. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] H.Kawashima: "Multiple pulse excitation of molecular vibration in resonant pump-probe experiments.I.Perturbative approach." Bulletin of the Chemical Society of Japan. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] H.Kawashima: "The effect of spectral dispersion of probe pulse upon vibronic quantum beat in pump-probe experiments." Journal of Chemical Physics. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] M.Matsushita: "Novel organicions of high-spin states.III.ESR and 'HENDOR studies of a monocation of m-phenylenebis(phenylmethylene)" Bulletin of the Chemical Society of Japan. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] H.Shinohara: "Encapsulation of a scandium trimer in C82" Nature. 357. 52-54 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] M.Matsushita: "Novel Organic Ions of High-Spin States.2.Determination of the spin Multiplicity of the Ground State and 'H-Endor Study of the Monoanion of m-Phenylenebis(phenymethylene)" American Chemical Society. 114. 7470-7475 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 志田 忠正: "クラスターの化学(梶本興亜編)" 培風館, 305 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 志田 忠正,加藤 立久,百瀬 孝昌: "励起分子ダイナミックス(朽津耕三編)" エルセビア出版社, (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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