研究課題/領域番号 |
04205106
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
小柳 剛 山口大学, 工学部, 助教授 (90178385)
|
研究分担者 |
松原 覚衛 山口大学, 工学部, 教授 (30025986)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 半磁性半導体 / テルル化カドミウムマンガン / 超格子 / 微粒子ドープガラス薄膜 / サブバンド吸収 / 磁気光学効果 / 磁気円二色性 / 量子サイズ効果 |
研究概要 |
半磁性半導体であるCd^1-^xMn^xTe超格子構造、及び微粒子構造をもつ薄膜を作製し、その光学特性や磁気光学特性に及ぼす量子サイズ効果の研究を、2次元、0次元のそれぞれの構造について総合的に行った。超格子構造については、クラスタイオンビーム(ICB)法により、Cd^1-^xMn^xTe、及びMn組成χを1までに高めた新物質閃鉛鉱型MnTeの超格子薄膜の作製を行い、微粒子構造については、rfスパッタ法により、粒径が100Å程度のCd^<1-x>Mn^xTeの超微粒子をAlNマトリックスに分散させた薄膜の作製を行った。以下に得られた知見を述べる。 1.Cd^1-^xMn ^xTn-MnTe超格子薄膜の光学吸収スペクトルには、高次までのサブバンド吸服が現われ、それらが井戸幅が減少するにつれて、高エネルギー側にシフトした。これらのサブバンド吸収のエネルギー位置は、Kroning-Penneyバンドモデルによる計算結果と良い一致を示しており、良好な量子サイズ効果が現れていると考えられた。 2.Cd^1-^xMn ^xTe-MnTe超格子薄膜の磁気円二色性(MCD)スペクトルには、サブバンド吸収が現われるエネルギー位置にピークが現われた。また、これらのピークの大きさは、井戸幅が励起子の有効ボーア半径よりも薄くなると、急激に増加し、井戸層を構成しているCd^1-^xMn ^xTeの単層薄膜の値よりも大きくなった。このMCDピークはサブバンド準位のゼーマン分裂によるもので、ピークの大きさの井戸幅依存在は、その準新への磁気光学遷移に対する振動子強度の変化から説明された。 3.Cd^1-^xMn^xTe微粒子分散AlN薄膜の基礎吸収は、微粒子の粒径が小さくなるにつれて高エネルギー側にシフトした。この基礎吸収端のシフト量は理論的に予想される粒径の二乗の逆数に比例し、またその比例定数においても理論値とほぼ一致することから、Cd^1-^xMn^zTe微粒子分散AlN薄膜においても、良好な量子サイズ効果が現われることがわかった。
|